2013 Fiscal Year Research-status Report
低分子量ストレス蛋白質による原発性肝がんの増殖抑制作用の分子基盤の解析
Project/Area Number |
25460989
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
小澤 修 岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90225417)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大澤 陽介 岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60447787)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 肝細胞癌 / 低分子量 / ストレス蛋白質 / HSP20 / 細胞増殖 / PI3キナーゼ |
Research Abstract |
ストレス蛋白質は、熱や化学物質などのストレスにより組織・細胞内に誘導される一群のタンパク質の総称である。肝細胞がんにおける低分子量ストレス蛋白質の役割の詳細は明らかとされていない。これまでに私共は低分子量ストレス蛋白質の一つであるHSP20が肝がん細胞において、p44/p42マップキナーゼおよびAKTの細胞内情報伝達系を制御し、その増殖を抑制することを明らかとしている。本研究では、HSP20による肝がん細胞の増殖抑制における標的蛋白質を探索した。その結果、AKTの細胞内情報伝達系の一つであるホスファチジルイノシトール3キナーゼにHSP20が結合し、その活性を制御し、肝がん細胞の増殖を抑制することを明らかとした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
肝がん細胞の増殖抑制作用におけるHSP20の分子標的の一つが、ホスファチジルイノシトール3キナーゼであることを明らかとすることが出来た。この分子機序が新たな肝細胞がん治療の標的となりうる可能性を示唆することが出来た。
|
Strategy for Future Research Activity |
肝がん細胞のアポトーシスにおける低分子量ストレス蛋白質HSP20の分子標的を検討し、その役割を明らかとする。 他の低分子量ストレス蛋白質HSP27およびαBクリスタリンとHSP20の相互作用を検討し、肝がん細胞の進展における役割の詳細を明らかとする。
|