2014 Fiscal Year Research-status Report
3次元スペックルトラッキング法による右室機能評価法の開発
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25461041
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
瀬尾 由広 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (40375499)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石津 智子 筑波大学, 医学医療系, 講師 (10507859)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 右室機能 / 3次元心エコー図 / スペックルトラッキング法 |
Outline of Annual Research Achievements |
右室用3次元スペックルトラッキング法に用いるソフトを開発した。 1) 動物実験による右室用3次元スペックルトラッキング法計測制度に関する検証:このソフトの信頼性、再現性について検討するため平成25年度に引き続き羊を用いた実験を継続し、総頭数は10頭となった。実験により右室への圧負荷実験、交感神経刺激試験、および交感神経遮断実験を行い、右室機能のデータ収集を行った。カテーテルによって求めた右室血行動態指標と右室3次元スペックルトラッキング法により計測した心筋収縮動態の関連性を検討したところ、負荷試験による右室血行動態の変化と右室3次元スペックルトラッキング法によって計測した心筋ストレイン値の変化に強い相関性を認めた。また右室局所の心筋ストレイン値を超音波クリスタル法との比較によって計測値の信頼性を検証した。3つのストレインコンポーネントである局所心内膜面面積変化率、長軸方向変化率、および心周囲方向変化率すべてにおいて相関係数0.9程度の高い相関性を確認した。 2) 臨床症例における検討:右室不全を中心とした症例においてMRIによる右室容量計測の信頼性を検討した。26例における検討において相関係数は0.85と極めて高い相関性を示した。さらに右室ストレイン測定の臨床での使用実現性を肺高血圧症例27例により検討した。正常対照20例と比較し、心筋局所の収縮性の低下を確認し、右室内の収縮性の不均一性を認め、新たな右室不全の特徴である可能性を見出した。 3)現状と課題:実験データおよび臨床データの検討は終了した。現在、右室解析ソフト最終的な完成に向け、データ表示法や臨床解剖に即したプレゼンテーション方法の検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
基礎実験でデータ、臨床例でのデータ収集が終了し、本ソフトの信頼性および臨床実現性を確認できたため、概ね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
右室解析ソフト最終的な完成に向け、データ表示法や臨床解剖に即したプレゼンテーション方法の検討を行っており、平成27年度内の前半での終了を目指している。 投稿論文についても概ね完成しており、年度内にアクセプトされることを目標としている。
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Research Products
(2 results)