2014 Fiscal Year Research-status Report
難治性薬剤抵抗性高血圧に対する革新的な腎動脈交感神経アブレーション法の開発
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25461042
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
佐藤 明 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (30528469)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青沼 和隆 筑波大学, 医学医療系, 教授 (10375488)
杉山 篤 東邦大学, 医学部, 教授 (60242632)
高原 章 東邦大学, 薬学部, 教授 (80377481)
村越 伸行 筑波大学, 医学医療系, 講師 (80447218)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 高血圧 / 交感神経 / 腎デナベーション |
Outline of Annual Research Achievements |
① 腎動脈内へのアデノシン持続注により、容量依存性に腎交感神経活性亢進による血圧上昇反応が生じることが報告されている(J Hypertension 1984)。交感神経活性化高血圧・心不全犬モデルに対して、ケタミン/キシラジンによる静脈麻酔の後に、腎動脈内へのアデノシン持続注によって収縮期血圧が20-30mmHgくらい上昇する反応がみられた。腎交感神経アブレーションを施行すると、この血圧上昇反応が減弱し、除神経の達成度が腎組織ノルエピネフリン量と相関することが判明した。 ②慢性房室ブロック犬モデルを用いて腎動脈周囲の交感神経を外科的に除去した(腎ディナベーション)5頭とアミオダロン投与した群6頭(200mg/日×7日間+100mg/日×21日間)に分けて、処置前と処置開始4週後に心臓電気薬理学的作用(血行動態、電気生理、神経体液因子)を評価した。腎ディナベーション処置前と比較して収縮期血圧の低下、心室自動能の抑制、心拍出量の減少、QT間隔と心房及び心室有効不応期の延長、及び血漿レニン活性の低下を認めた。アミオダロン群では、心房有効不応期の延長以外は、血行動態および電気生理学的変化は見られなかった。アンギオテンシンII、アルドステロン、カテコラミンは両群とも減少傾向であった。以上から、腎ディナベーションはアミオダロンよりも心室自動能の抑制、心室有効不応期の延長させるが、心房有効不応期の延長は同等であり、アミオダロンと類似性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
①腎交感神経アブレーションを施行すると、アデノシンによる血圧上昇反応が減弱し、除神経の達成度が腎組織ノルエピネフリン量と相関することが判明した。 ②腎ディナベーションはアミオダロンよりも心室自動能の抑制、心室有効不応期の延長させるが、心房有効不応期の延長は同等であり、アミオダロンと類似性を見いだすことが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
腎交感神経アブレーションによる除神経達成度を示す指標を確立して、病態に応じた腎交感神経アブレーション法の確立をめざす。
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Research Products
(2 results)