2014 Fiscal Year Research-status Report
心房利尿ペプチドを導入した自己心筋幹細胞を用いた心不全治療
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25461069
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
稲葉 博隆 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10511454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松下 訓 順天堂大学, 医学部, 准教授 (20407315)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 心房利尿ペプチド |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度はヒト心房利尿ホルモン(ハンプ)を心筋幹細胞に遺伝子導入することにより、細胞にどのような変化が生じるかを検証した。心房心臓由来の培養細胞は初年度に準備が整っていたが、ハンプの遺伝子導入に難渋した。当初遺伝子導入に成功したと思われたPCR産物を電気泳動しバンドを確認したところ、得られたシークエンスは目的のものと異なっていた。そのため、導入に用いる試薬、プライマーや酵素、PCR条件を変更し、昨年度末にようやく目的遺伝子の導入に成功した。このように遺伝子導入に難渋したため、まずは合成タンパクであるハンプ製剤を用いて、プレリミナリ-な実験を行うこととした。ヒト心房筋由来の培養細胞を用いて培地にハンプの合成タンパクを混入、濃度を1 x10^-9から1x10^-6まで振り、2週間まで培養、それぞれのタイムポイントにおいて細胞の増殖能および細胞の性質(分化、幹細胞性)にどのような影響を及ぼすかを検証した。これまでのところまだN数は少ないものの、細胞数はコントロールで1週間後で1.78倍であったのに対し、ハンプ濃度が1 x10^-9では2.00、1 x10^-7で1.56、1 x10^-6で1.87であった。また2週間後ではコントロール3.11に対し、2.87、2.78、3.00であり、いずれの群においても細胞増殖は順調に進行し、進行速度に有意差は得られなかった。一方で細胞のハンプ投与により細胞がコロニーを形成しやすくなる傾向があり、現在PCR法および免疫染色を行うことにより、細胞の性格付けを行っているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究で使用する細胞は、すでに準備されており、導入する遺伝子もようやく確立されてきたため、当初の予定よりもやや遅延はしているものの、今後は順調に進行していくものと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
心筋由来培養細胞にリコンビナントのハンプを混入し、細胞の増殖能や分化能力にどのような影響を及ぼしているのかを検討する実験をさらに進める。また低酸素チャンバーを用いて培養細胞に対し低酸素ストレスを与え、同様に2群を比較ハンプ投与によりどの程度リモデリング(線維化)が抑制されるか、細胞の耐性に影響を与えるのかを検討する。同時にハンプ遺伝子のアデノウィルスベクターへの導入を進め、心筋幹細胞にハンプ遺伝子を導入し、同様の効果が得られるのか、導入効率はどの程度か、さらに導入された心筋幹細胞からハンプがどの程度分泌されるのか、心筋幹細胞の細胞の性質にどのよう内胸を及ぼすのかを検討する。これらのデータを基に、免疫抑制マウスに心筋梗塞を作成、ハンプ導入心筋幹細胞の細胞治療効果の検討を行う。
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Causes of Carryover |
研究がやや遅延した分、使用する実験薬剤が減少したため使用額に余剰が出てしまったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
予定通り、実験を遂行する
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