2013 Fiscal Year Research-status Report
心筋症症例に対するT2*緩和時間を用いた心臓MRIによる心臓鉄量の評価
Project/Area Number |
25461078
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
神崎 裕美子 大阪医科大学, 医学部, 講師 (80445999)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石坂 信和 大阪医科大学, 医学部, 教授 (20270879)
寺崎 文生 大阪医科大学, 医学部, 准教授 (20236988)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 心臓MRI / T2 star / 心筋症 / 鉄 |
Research Abstract |
心不全、心筋症、不整脈、心内腫瘍の精査のために心臓MRI検査を行った症例について、シネMRI、T1、T2、のほかにT2starの撮影を追加し、また同意のとれた症例に対しては、遅延造影MRI,また血清保存を行った。心臓のMRIの解析に関しては通常の心機能解析を行い、またT2star値を測定している。2013年の症例は、約50症例であった。 同症例に対して、心電図、採血結果、心エコー検査結果を加えたデータベース作成をおこなっている。また心筋生検を行った症例に対しては、その結果も今後、定量化予定である。 現時点での結果としては、拡張型心筋症およびサルコイドーシス症例においてT2star値の低値が示されているが、肥大心や虚血性心疾患では認めていない。 また症例においては、頻回輸血による鉄沈着が予測された症例に関しては、心臓のT2star値の低値を示した。またアミロイドーシスの1部の症例においても、心筋の全周性にT2star値の低値の症例が存在した。さらに、心内血栓および心粘液種で特徴的なMRI T2star画像が得られたものに関して学会発表または症例報告を行った。 今後も症例を重ね、血清データも追加し、鉄の関与、それらのメカニズムに関して、検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
症例は、週1例程度で多くはないが、ほぼ予測通りである。時折、息止め不良など画像不鮮明な症例が脱落している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も同様のペースで症例を 重ねていく方針である。ある程度症例が集まった時点での、保存血清での鉄代謝関連のバイオマーカー(ヘプシジンなど)の測定、および心筋生検結果の定量評価を予定している。 稀な症例は逐次症例報告を行い、心筋症についても、アミロイドーシス、ヘモジデローシスなどの症例についても今後症例を集めて検討したいと考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
鉄代謝関連のバイオマーカー(ヘプシジンなど)の測定は外注で行っている。血清ストックは、50検体以上存在しているが、ある程度数がそろってまとめてオーダーすることが望ましい。また、心臓MRIと鉄関連バイオマーカーと心機能、心臓形態との関連は未知であり、まず少数例の検討から、検討の方向性を確認しながら進めているため、若干の次年度使用額が発生した。 研究継続、学会発表、論文作成までに下記の使用を予定している。 1.バイオマーカー測定・・・1,300,000,2.学会関係経費…250,000円,3.各種研究集会(SCMR Japan Chapter研究会)への参加費…100,000円,4.論文に係る経費…50,000円,5.研究補助に必要な経費…300,000円,6.印刷費・・・50,000円,7.ソフトウェア購入費・・・100,000円
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Research Products
(3 results)