2013 Fiscal Year Research-status Report
腎動脈アブレーションによる交感神経遮断と心不全治療効果の解明
Project/Area Number |
25461080
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
小川 正浩 福岡大学, 医学部, 准教授 (70341485)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朔 啓二郎 福岡大学, 医学部, 教授 (40183371)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 心不全 / 不整脈 / 交感神経除神経 / カテーテルアブレーション |
Research Abstract |
全身麻酔を必要とせず比較的低侵襲に施行できる腎動脈内アブレーションは、薬物治療では得られないないしは不十分な交感神経活動亢進による諸臓器に対する悪影響を減弱させ、諸臓器を保護し、体内の代謝機能を改善させるなどその効用が見込まれている。直近で行われた難治性高血圧における腎動脈内アブレーションの効果を見た多施設前向き臨床研究(SIMPLICITY HTN-3)において、降圧効果における有効性は示せなかったものの、腎動脈狭窄などの合併症はなく安全性は示された。我々は、高頻度ペーシング誘発性心不全犬を用い、不全心に対する腎動脈アブレーションの心臓の形態的、機能的また電気生理的急性また慢性効果を検討する。これにより、心不全患者に合併した難治性心臓機能障害や不整脈に対する腎動脈内アブレーションの効果や機序の解明し、低侵襲で新しい心不全の治療法の確立が期待できる。現在の研究の進行状況は、研究室におけるX線透視装置の不具合により、実験の進行状況にやや遅延をきたしたが、現在までは、正常犬における心電図記録、心臓各組織、交感神経節と迷走神経の組織を収集し固定した。今後、正常犬に対してペースメーカの植え込み、高頻度ペーシングによる心不全作成、腎動脈内アブレーションの電気生理的指標、心臓超音波検査による心臓形態的また機能的指標と採血によるバイオマーカー測定による代謝機能指標における急性また慢性効果を評価を順次施行する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
正常犬よりコントロールの心電図記録、病理組織分析のため心臓各組織、交感神経節や迷走神経など組織収集と固定をした。研究室のX線透視装置の不具合により実験進行状況にやや遅延をきたしたが、現在はその設備を改善させた。今後順次研究を進行させていく。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は研究室のX線透視装置の設備改善により実験をスムーズに遂行することができる。高頻度ペーシング誘発心不全犬作成後、腎動脈内アブレーション施行群と非施行群とに分け、急性期と慢性期の心機能、代謝機能や電気生理的解析、また心臓各部位での組織と神経組織の病理学的検討を施行する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究室のX線透視装置の不具合により使用が困難になり実験遂行が遅延していたが、X線透視装置の設備改善され、今後は研究がスムーズに遂行できると考える。 正常犬にペースメーカを植え込み、高頻度ペーシング誘発心不全モデルを作成し、腎動脈内アブレーション施行群と非施行群とに分け、急性期と慢性期の心機能、代謝機能や電気生理的解析、また心臓各部位での組織と神経組織の病理学的検討を施行する。
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