2014 Fiscal Year Annual Research Report
新規Akt基質Girdinファミリー分子の制御による動脈硬化抑制の試み
Project/Area Number |
25461124
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
前田 健吾 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (80456673)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | Girdin / Gipie / permeability / neointima |
Outline of Annual Research Achievements |
Aktによりリン酸化を受け、アクチン細胞骨格のリモデリングを制御すると報告されている分子Girdinと、そのファミリー分子であるGipieの血管系の制御機能に関して検討を行った。まず、Girdinの血管透過性調節機構における役割を検討した。HUVECを培養して形成した血管内皮細胞のmonolayerでVEGF刺激を行ったところ、Girdinをノックダウンした細胞では、adherens junctionの乖離が抑制されていることを発見した。また、Girdinのノックダウンでは、VEGF刺激後のp120-cateninとVE-cadherinの乖離が抑制されていた。これに伴い、GirdinをノックダウンしたHUVECでは、VEGF刺激により誘導されるFITC-dextranの透過性が低下していた。これらのことから、Girdinは血管内皮の透過性の制御に関与していると考えられた。そのメカニズムとして、我々は、small GTPaseであるR-RasがVEGF刺激で活性化され、Girdin、およびVE-cadherinと複合体を形成し、VE-cadherinのrecyclingを制御していることを発見した。 さらに、我々は、Girdinのファミリー分子であるGipieの血管損傷後の新生内膜形成過程における機能を解析した。Gipieは分泌型の血管平滑筋細胞に発現を認め、ゴルジ体とERに局在していた。Gipieは新鋭内膜形成にともなうER stressにより、発現が上昇し、新生内膜細胞の産生するコラーゲンの正常な成熟化、細胞死の制御に関与することが明らかとなった。ラット頸動脈バルーン擦過モデルでは、Gipieのノックダウンにより、新生内膜厚は、アポトーシスの増加を伴い、有意に減少した。
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[Journal Article] Akt-Girdin signaling in cancer-associated fibroblasts contributes to tumor progression.2015
Author(s)
Yamamura Y, Asai N, Enomoto A, Kato T, Mii S, Kondo Y, Ushida K, Niimi K, Tsunoda N, Nagino M, Ichihara S, Furukawa K, Maeda K, Murohara T, Takahashi M
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Journal Title
Cancer Res.
Volume: 75
Pages: 813-823
DOI
Peer Reviewed
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