2014 Fiscal Year Research-status Report
ナノ粒子によるクロスプレゼンテーション機構を利用した新規喘息ワクチン療法の開発
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25461186
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
榎本 紀之 浜松医科大学, 保健管理センター, 講師 (50436961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須田 隆文 浜松医科大学, 医学部, 教授 (30291397)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 気管支喘息 / ワクチン療法 / 樹状細胞 / クロスプレゼンテーション / ナノ粒子 |
Outline of Annual Research Achievements |
気管支喘息の病態においては樹状細胞(DC)が2型CD4陽性T細胞への抗原提示の中心的役割を担っている。我々はこの肺DCをCD8陽性T細胞(CTL)が抗原特異的に障害(killing)する事を報告した。 今回の研究では喘息における肺DCをアレルゲン特異的に障害するCD8陽性T細胞を誘導するため、抗原蛋白によるDCワクチン療法を行う。また、DCのクロスプレゼンテーションを強力に促進し、アレルゲン特異的CD8陽性T細胞の誘導を強化するため、生分解性ポリマー(Polylactic coglycolic acid: PLGA)を用いたナノ粒子をアレルゲン蛋白と共に投与する。このPLGAとアレルゲン蛋白を用いたワクチン療法により、喘息による好酸球性気道炎症の改善を目的とする。 今回の研究においては卵白アルブミン(OVA)誘導マウス喘息モデルを使用するが、OVAアレルゲンに対する免疫応答を検討するため、OVAのドミナントCTLエピトープ(SIINFEKL)に特異的なT細胞レセプターを有するOT-1マウスを購入した。また、粒子径の異なる複数のPLGAを購入しDCのクロスプレゼンテーション促進効果について検討を進めた。OT-1マウスのリンパ球とマウス骨髄DCを用いたin vitroのリンパ球増殖試験では、いずれのPLGAもOVAアレルゲン蛋白のクロスプレゼンテーション能を亢進することを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
次の段階として、OVA誘導マウス喘息モデルを作成しin vivoでのPLGA + OVA蛋白の経鼻投与による治療効果を検討中である。しかし、OVAおよびPLGAの至適投与量の設定に時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は以下に記載の研究項目に沿って研究を実施する予定である。
①マウス喘息モデルを用いて、OVA蛋白とPLGAの経鼻投与が、アレルギー性気道炎症を抑制することを確認し、さらにこの抑制機構におけるクロスプレゼンテーションおよびアレルゲン特異的CTLの重要性を検討する。 ②次にin vivoにおいて、アレルゲン蛋白とPLGAを経鼻的に投与し、アレルゲン特異的CTLが肺に誘導できることを確認する。
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