2014 Fiscal Year Research-status Report
Characterization of the role of aldehyde dehydrogensase-2 (ALDH2) and the effect of its human mutant allele (ALDH2*2) on airway stem cells function and predisposition to lung diseases
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25461196
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
HEGAB Ahmed 慶應義塾大学, 医学部, 特任講師 (00507915)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ALDH2 |
Outline of Annual Research Achievements |
ALDH2のSNPが与える呼吸器系への影響を検討した.マウスとしては、Tgマウス、KOheteroマウス、KOhomoマウスがwild typeマウスとどのように異なるか検証した。具体的には,無障害モデルのマウスの表現型の検証、in vitroでの培養の検証、急性障害モデルの検証、慢性障害モデルの検証、ヒトの肺機能との関係の検証を主に行った。 無障害モデルを用いた表現型の検証では、気管気管支と肺における上皮をHE染色と蛍光免疫染色で観察し、統計学的に上皮細胞の細胞の分画がそれぞれのマウス群でどのように異なるか検証した。また、電子顕微鏡を用いて、上皮組織の表現型の差がどのような背景で起こっているのか検証した。急性傷害モデルでは、気管よりポリドカノールを注入し、気管上皮の細胞をはがすことで、その後に起こる修復過程が4群でどのように異なるか検証した。 慢性傷害もモデルでは、喫煙装置を使って4ヶ月の経鼻的な喫煙を行い、肺における気腫の形成にどのような差があるかを検証した。機能分析の面では、上皮細胞を抽出し、培養することで気道上皮の幹細胞における機能を解析した。最後に、ヒトにおける肺機能の検証においては、共同研究を行っている病院において、ALDH2のSNPの有無が肺機能に与える影響を肺機能異常がないボランティア、COPD、気管支喘息の患者において検証した。 これらの網羅的な解析によって、ALDH2のTgとKOマウス、またヒトにおいて、ALDH2が呼吸器系にどのような表現型をもたらし、どのように病態や疾患に関わるのか検証することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画した実験はほぼ終了しており,解析後に追加で現在実験を行っている.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに得られた実験結果から、ミトコンドリアに注目し,今後は解析を行っていく予定である.
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Causes of Carryover |
効率的な物品調達を行ったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
マウスの気道上皮に関して,電子顕微鏡を用いて詳細を検討する. マウスの気道上皮のミトコンドリアにおいて、未使用額ならびに平成27年度の研究費で試薬等を購入し、解析を行う.
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