2014 Fiscal Year Research-status Report
新規サイトカインIL-38の炎症性肺疾患における役割の解明と新規治療薬
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25461202
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
星野 友昭 久留米大学, 医学部, 教授 (00261066)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | サイトカイン / 呼吸器疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、これまでリウマチやCOPDを含む炎症性呼吸器疾患において、IL-1ファミリーサイトカインであるIL-18が病態形成に関与しており、IL-18が本疾患の新規治療のターゲットとなり得る可能性を示した。具体的には、リウマチ患者の血清中にはIL-18とIL-18受容体の可溶化蛋白が著明に上昇している。ヒトサーファクタントのプロモーター(SP-C)を用いて肺特異的IL-18トランスジェニックマウスを作製し、肺の炎症に伴い肺気腫が自然発症することを証明した。また、ヒトのCOPDの肺容量減少術症例の肺組織中でマクロファージやCD8陽性T細胞でIL-18が強発現しており、血清IL-18濃度が呼吸機能と逆相関することを証明した。 本研究で、我々は新規のIL-1ファミリーサイトカインであるIL-38(IL-1F10)に注目した。まず、リコンビナント ヒトIL-38蛋白をバクテリア(E. coli)とバキュロウイルスの二つの系を用いて作成した。このリコンビナント ヒトIL-38蛋白を免疫原に抗ヒトIL-38モノクロナール抗体を作成した。この抗ヒトIL-38モノクロナール抗体を用いて、世界初のヒトIL-38 sandwich ELISAを完成した。このヒトIL-38 sandwich ELISAキットは国内外の企業と久留米大学とライセンス契約を締結した。平成26年度は、マウスインターロイキン38蛋白を人工的にバクテリア(E. coli)とバキュロウイルスの二つの系を用いて作成した。このリコンビナント マウスIL-38蛋白を免疫原に抗マウスIL-38モノクロナール抗体を作成した。現在、マウスIL-38 sandwich ELISAを作成中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
抗ヒトIL-38モノクロナール抗体を用いて、世界初のヒトIL-38 sandwich ELISAを完成した。このヒトIL-38 sandwich ELISAキットは国内外の企業と久留米大学とライセンス契約を締結した。平成26年度は、マウスインターロイキン38蛋白を人工的にバクテリア(E. coli)とバキュロウイルスの二つの系を用いて作成した。このリコンビナント マウスIL-38蛋白を免疫原に抗マウスIL-38モノクロナール抗体を作成した。現在、マウスIL-38 sandwich ELISAを作成中である。以上の理由からおおむね順調と思っている。
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Strategy for Future Research Activity |
リコンビナント マウスIL-38蛋白を免疫原に抗マウスIL-38モノクロナール抗体を作成した。現在、マウスIL-38 sandwich ELISAを作成したい。今年度中に論文化する。現在、論文を投稿準備中である。
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Causes of Carryover |
モノクロナール抗体の作成が遅れたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
モノクロナール抗体のスクリーニングに持ちいる予定である。
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Research Products
(1 results)