2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25461233
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
鈴木 祐介 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70372935)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅谷 健 順天堂大学, 医学部, 非常勤講師 (40381561)
小林 敬 順天堂大学, 医学部, 助教 (70459056)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 酸化ストレス / L-FABP |
Outline of Annual Research Achievements |
脳血管障害など脳内で酸化ストレスが発生する病態において、脳組織や血中および尿中で8-OHdGやHNEなどの酸化ストレスおよび過酸化脂質マーカーが増加することや、脂肪酸の過剰負荷が梗塞巣を悪化させることが知られている。 L-FABPは、肝臓・腸および腎臓の近位尿細管細胞質に存在する分子量約14Kdの脂肪酸結合蛋白である。腎臓においてL-FABPは、アルブミンと結合した遊離脂肪酸が尿細管細胞に取り込まれた際に、遊離脂肪酸と結合し細胞内小器官へ転送することでβ酸化を促進するだけでなく、酸化ストレスにより生じる過酸化脂質と強く結合し細胞外へ排出することにより腎保護的に働くと考えられている。 しかしヒトとげっ歯類ではL-FABPの遺伝子転写調節領域の構造が異なっており、マウスでは近位尿細管にはL-FABPを発現しない。そこで、L-FABPの染色体を遺伝子導入し腎尿細管における抗酸化作用を増強したマウス(L-FABP Tg)を用いて、「脳梗塞のような腎外血管病変時には、近位尿細管細胞L-FABPを介した抗酸化・脂肪酸処理能の増強により腎保護のみならず、腎外血管病変に対しても保護的に働く」という仮説について検討を行ってきた。今回我々は、上記仮説を立証し得る所見を得た。現在海外雑誌に投稿準備中である
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Research Products
(1 results)