2015 Fiscal Year Annual Research Report
透析患者の診療内容,バイオマーカーと予後に関する大規模観察研究の計画
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25461257
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
深川 雅史 東海大学, 医学部, 教授 (00211516)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 慢性腎臓病 / 血液透析 / 生命予後 / 大規模観察研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
後向き大規模コホート研究の解析:2292名の血液透析患者を対象に,患者背景,透析条件,処方内容,定期検査結果などのデータを収集し,アウトカム(骨折,心血管イベント,死亡)に及ぼす影響を解析し。われわれは前年度に,血清リン値6.0 mg/dl以上の症例において炭酸ランタンの処方が生命予後の改善に関連することを論文に発表しているが,さらに死因を詳細に検討し,心血管合併症による死亡に限定した場合は,炭酸ランタンによる生命予後の改善は,血清リン値6.0 mg/dl以上の症例に限定されないことを見出した。現在,本研究の観察期間を3年から7年に延長し,この結果を再検証する予定としている。
前向き大規模コホート研究の解析:計654名の患者が同意の上,本研究に参加した。観察開始時の患者背景は,平均年齢65.6歳,男性67.0%,糖尿病性腎症32.7%,透析歴の中央値75ヶ月であり,日本透析学会の統計調査の報告に近い患者集団であった。特殊検査に関しては,FGF23の中央値1878 pg/ml,分泌型Klothoの平均値377 pg/mlであった。現在,アウトカム調査を行っており,約8割のデータ回収を終えている。今後,これらのバイオマーカーが予後に及ぼす影響を検討する予定である。
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Research Products
(4 results)