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2015 Fiscal Year Annual Research Report

視床下部、膵臓ATF3ダブルノックアウトマウスの解析

Research Project

Project/Area Number 25461328
Research InstitutionGunma University

Principal Investigator

橋本 博美 (横田博美)  群馬大学, 生体調節研究所, 助手 (30323372)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
KeywordsATF3 / 視床下部
Outline of Annual Research Achievements

これまで、糖尿病研究者の多くは、2型糖尿病に伴う膵β細胞障害(インスリン分泌障害)に着目し、その分子機序の解明に力を注いできた。しかしながら、2型糖尿病ではα細胞におけるグルカゴン分泌抑制の障害も認められる。一方、視床下部は食欲とエネルギー消費を調節する重要な臓器であり、特に弓状核には食欲を促進し、エネルギー消費を抑制する神経ペプチドであるAgrpを発現するニューロンが存在している。ATF3はATF/CREBファミリーに属する転写因子で、種々の細胞性ストレスによって発現が誘導されるストレス応答性転写因子である。本研究課題においては、視床下部、膵臓特異的ATF3ダブルノックアウトマウス(DKO)を作製し、表現型を解析することで、これらの臓器におけるATF3の役割の解明を試みた。まず、DKOマウスの空腹時、及び随時の血糖値はコントロールマウスに比べて有意に低下しており、糖負荷試験を施行すると、有意に耐糖能が改善していた。しかしながら、DKOマウスの血中インスリン濃度とグルカゴン濃度は正常であった。さらに、DKOマウスからラ時島を単離し、in vitroでグルコースによるインスリンとグルカゴン分泌反応を調べたが、両者に変化は認められなかった。次に、インスリン負荷試験を行った所、DKOマウスはインスリンの感受性が亢進していた。一方、DKOマウスの体重はコントロールマウスに比べて低値を示し、摂食量も有意に減少していた。また、エネルギー消費量を解析したところ、DKOマウスで有意に酸素消費量が増加していた。従って、視床下部のATF3は摂食量とエネルギー消費を調節し、体重調節とインスリン感受性に影響することが判明した。一方で、膵臓のATF3はβ細胞やα細胞機能にあまり影響しないと考えられた。今後、ATF3を標的にした肥満、糖尿病に対する治療法や予防法の開発につながることが期待された。

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Published: 2017-01-06  

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