2013 Fiscal Year Research-status Report
新規原因遺伝子PSCK9による家族性高コレステロール血症のアポ蛋白代謝異常の解明
Project/Area Number |
25461379
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
池脇 克則 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部医学科専門課程, 教授 (40287199)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
綾織 誠人 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 病院, 助教 (70532464)
川尻 剛照 金沢大学, 大学病院, 講師 (90345637)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | PCSK9 / FH / IDOL / stable isotope / tracer |
Research Abstract |
本年度はPCSK9欠損症の患者の同定と代謝実験の実行は目標であった。 防衛医大においては、10名の家族性高コレステロール血症(FH)患者に対してLDL遺伝子、PCSK9遺伝子を検索したがPCSK9遺伝子異常を有する患者を同定することができなかった。一方、研究分担者の金沢大学ではすでに何例かのPCSK9遺伝子異常によるFH患者を有しており、1名の患者から代謝実験参加の同意が得られた。金沢大学の倫理委員会の承認を得て代謝実験を行った。超遠心法にてVLDL, IDL, LDLに分離してそれぞれの分画をイソプロパノールにてアポ蛋白Bを沈殿させた。その後加水分解してアミノ酸にして修飾後GC-MSにてtracer/tracee ratioを測定した。今後アポ蛋白Bのmulticompartmental modelをSAAMIIで作成しフィッティングを行い、fractional catabolic rate (FCR, pools/days)とproduction rate (PR, mg/kg/days)を算出する。 これと同時に、防衛医大においてPCSK9と同様LDL遺伝子調節作用を有するIDOLについての基礎実験を開始した。その中で、IDOLを強発現させるとPCSK9濃度が上昇することを突き止めた。その機序としてSREBP2とLDL受容体依存性のpathwaysを見いだした。さらなる機序の解明を含めた基礎的研究を展開している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
PCSK9遺伝子異常の患者を同定でき、代謝実験の同意を取得後とレーサーを使った代謝実験を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
サンプル処理を進め、GC-MSでアポ蛋白Bのtracer/tracee ratioを測定する。その後、multicompartmental modelに当てはめて、アポ蛋白Bの代謝パラメーター(産生速度、異化速度)を算出する。 同時に、PCSK9遺伝子異常を有する新たなFH症例の同定を代謝実験への参加を目指す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度ではサンプル処理、GC-MSによる測定が必要である。 実験物品費(試薬、GC capillary)に使用する。
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Research Products
(3 results)