2015 Fiscal Year Annual Research Report
新規原因遺伝子PSCK9による家族性高コレステロール血症のアポ蛋白代謝異常の解明
Project/Area Number |
25461379
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Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
池脇 克則 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, その他部局等, 教授 (40287199)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
綾織 誠人 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, その他部局等, 助教 (70532464) [Withdrawn]
川尻 剛照 金沢大学, 医学系, 准教授 (90345637)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 家族性高コレステロール血症 / PCSK9 / アポ蛋白B / 安定同位体 |
Outline of Annual Research Achievements |
PCSK9変異(E32K)ホモ接合体患者2名について安定同位体を使ったトレーサー実験を実施した。早朝空腹時に、2H3ロイシンを1mg/kg静注し48時間後まで頻回に採血した。血清分離後、超遠心法でVLDL、IDL、LDLに分離してそれぞれの分画のアポ蛋白Bをイソプロテレノールで沈殿、塩酸処理、誘導化(derivatization)を行い、ガスクロマトグラフィー質量分析計(GC-MS)でtracer/traceeを測定した。アポ蛋白B(apoB)の代謝パラメーターはまずSAAMIIを使ってmulticompartmental modelを開発し、それぞれのtracer/traceeを入力して算出した。また、metabolic channnelingについてもSAAMIIを使って検討を行った。2名のうち1名についてはスタチン治療後に同様の実験を実施した。また健常者8名に対しても同様の代謝実験を実施した。血清脂質値は、PCSK9変異患者では患者①でTC/TG/HDL-C/LDL-C=394/260/28/314mg/dl、患者②では332/247/43/208で健常者の平均は185/92/52/119mg/dlであった。また患者②ではスタチン治療後PCSK9変異患者の脂質は、217/145/46/131mg/dlと改善を認めた。VLDL apoBの異化(FCR)は健常者に比較して患者①で64%、患者②で48%遅延、産生速度(PR)はそれぞれ142、126%増加した。同様に、IDL apoB FCRは72、31%遅延し、PRは104、70%増加した。最後にLDL apoB FCRは、55、49%低下、PRは4%増加と7%低下した。患者②でスタチン治療後、VLDL apoB FCRは改善、IDL、LDL apoB FCRは正常化した。metabolic channelingに関しては、健常者に比較してPCSK9変異患者は2人ともVLDLがレムナントに移行してIDLへと変換されず直接除去されることが明らかになった。スタチン治療によってもmetabolic channelingの特徴は維持された。以上より、PCSK9変異による家族性高コレステロール血症(FH)患者は、LDL受容体変異によるFH患者とは異なる代謝異常を有することが明らかになった。
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Research Products
(21 results)
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[Journal Article] Probucol Oxidized Products, Spiroquinone and Diphenoquinone, Promote Reverse Cholesterol Transport in Mice2016
Author(s)
Yakushiji E, Ayaori M, Nishida T, Shiotani K, Takiguchi S, Nakaya K, Uto-Kondo H, Ogura M, Sasaki M, Yogo M, Komatsu T, Lu R, Yokoyama S, Ikewaki K
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Journal Title
Arterioscler Thromb Vasc Biol.
Volume: 36
Pages: 591-597
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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