2013 Fiscal Year Research-status Report
特異的キメラ抗原受容体導入T細胞によるATLへの免疫遺伝子治療法開発
Project/Area Number |
25461427
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
吉満 誠 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (70404530)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 祐二 鹿児島大学, 理工学研究科, 教授 (60223195)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 成人T細胞白血病リンパ腫 / T細胞受容体 / 免疫不全マウス / 異種移植 |
Research Abstract |
本研究の目的は成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)に対して、①フローサイトメトリーアレイ法を用いてATL関連抗原を同定する。②ATL関連抗原認識抗体をファージディスプレイヒト抗体ライブラリー法により作成する。③ATL関連抗原への抗体を発現するキメラ抗体受容体(CAR)発現T細胞を作成し、免疫遺伝子治療の開発を目指すものである。 平成25年度はハイスループットフローサイトメトリー法を用いたATL関連抗原の検討のために、10名の未治療急性型のATLL患者よりATL細胞を採取した。末梢血にATL細胞を有する未治療急性型ATL患者(10名)より同意を得た後採血(20 ml)を行い、末梢血単核球を分離する。通常ATL細胞はCD4/CD25陽性であるが、その中には制御性T細胞分画も含まれるため、T細胞受容体(TCR)レパトア抗体(IO Test Beta Mark TCR Vbレパトア解析キット, Beckman Coulter)を用いてATL細胞特異的TCRを同定した。10名中、8例でTCRのレパトアを同定できたた。そのレパトア抗体を用いて、純粋なATL細胞の分離を行い冷凍保存を行った。。今後分取されたATL細胞をOntario Institute of Cancer Research、 Laurie Ailles教授研究室でハイスループットマイクロアレイ法を用いてATL関連抗原プロファイルの検討を行う予定である。また同定されたATL関連抗原の有無による免疫不全マウスへの生着能について検討するために、免疫不全マウスへのATL細胞生着能の評価も併せて行った。全例において免疫不全マウスに生着可能であった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、成人T細胞白血病リンパ腫患者10例より同意を得て、細胞を採取、T細胞レセプターのレパトア解析でのTCRレパトア同定を行えた。免疫不全マウスを用いた異種移植モデルを用いて、生着能まで確認できた。細胞表面抗原アレイを行うために、Ontario Institute of Cancer Research、 Laurie Ailles教授研究室に検体を送付する予定であったが、現在冷凍保存中である。
|
Strategy for Future Research Activity |
分取したATL細胞をハイスループット表面抗原アレイで評価する。特異抗原を抽出し、その抗原の発現レンチウイルスベクターを作製し、高発現細胞株を作製する。その抗原に対する抗体をファージディスプレイ法を用いて作成する。
|
Research Products
(1 results)