2016 Fiscal Year Annual Research Report
The Role Of Osteoclasts In the developing Leukemic Stem Cell Niche in a Mouse Model of Adult T-Cell Leukemia
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25461440
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
水上 拓郎 国立感染症研究所, 血液・安全性研究部, 室長 (60415487)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | HTLV-1 / ATL / Tax Transgenic mouse / 破骨細胞 / Niche / ATL stem cells |
Outline of Annual Research Achievements |
成人T細胞白血病はHTLV-1の末梢T細胞への感染によって引き起こされる腫瘍性疾患である。様々な病型があるが、ATLの70%に高カルシウム血症が認められている。これはATL細胞が分泌するPTHrPの作用によって引き起こされると考えられてきた。しかし骨髄内でのATL細胞の動態には不明な点があった。我々はTax-Transgenic mouse(Tax-Tg) ATLモデルマウスを用い、ATL癌幹細胞の同定に成功していた。そこでこのATLSCsにGFPを導入し、ATLSCを可視化することに成功した。その結果、ATLSCsはレシピエントマウスに移植後、脾臓、骨髄を中心にMigrationし、定着・細胞増殖した後、各種組織へ浸潤することが明らかとなった。そこで、ATLSCsの組織内局在・分布を調べた結果、脾臓では血管系ニッチと思われる部位に、骨髄でも同様に血管系ニッチと思われる部分に細胞が認められた。一方、骨髄では破骨細胞の増加が認められ、一部の骨梁に存在しているATL細胞は、破骨細胞近傍にも存在したことから、なんらかの相互作用が存在していることが示唆された。そこで、幾つかの破骨細胞の阻害剤を添加したとこと、骨髄での浸潤は有意に抑えられたが、脾臓では抑制は部分的であった。これらのATLSCsを分取し、マイクロアレイ解析を行った結果、ATLSCsは一部造血幹細胞のような幹細胞と類似の遺伝子発現パターンを有していることが明らかとなった。また、各種ストローマとの相互作用を明らかにする目的で、投与前・後でのFACS解析を行った結果、破骨細胞が減少していたが、血管内皮は変化がなかった。脾臓においても同様であった。よって、骨髄と脾臓では異なる分子基盤でがATLSCが制御・維持されている可能性が示唆された。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Impact of the SCF signaling pathway on leukemia stem cell-mediated ATL initiation and progression in an HBZ transgenic mouse model.2016
Author(s)
Kuribayashi W, Takizawa K, Sugata K, Kuramitsu M, Momose H, Sasaki E, Hiradate Y, Furuhata K, Asada Y, Iwama A, Matsuoka M, Mizukami T*, Hamaguchi I*.
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Journal Title
Oncotarget
Volume: 7(32)
Pages: 51027-51043.
DOI
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