2015 Fiscal Year Annual Research Report
樹状細胞に発現する細胞質型チロシン脱リン酸化酵素に関する研究
Project/Area Number |
25461468
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
金子 和光 群馬大学, 医学部附属病院, 講師 (00334095)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 自己免疫 / 樹状細胞 / Shp-1 |
Outline of Annual Research Achievements |
樹状細胞(Dendritic Cell:DC)における細胞質型チロシン脱リン酸化酵素Shp-1の機能解析を目標に、Cre-loxPシステムを用いてDC特異的にShp-1を欠損するコンディショナルノックアウトマウス(Shp-1 cKO)を作製して解析を続けている。Shp-1 cKOのDCはT細胞への抗原提示能がWTに比べて高く、Th1細胞の誘導にも優れていることが明らかにされており、また、Shp-1 cKOマウスは加齢に伴い糸球体腎炎を発症する事も明らかにされているが糸球体腎炎の発症における詳細な分子機構は明らかになっていない。 本研究ではShp-1 cKOに見られる腎炎を解析する目的で、Shp-1 cKOの腎機能の変化に着目し、血液と尿に関して生理学的な検討を行い、あわせて腎臓内に浸潤する細胞の変化をフローサイトメーターを用いて解析した。その結果、Shp-lcKOでは40週齢を超えるマウスにおいて血清クレアチニンが上昇し尿量の増加が見られた。また、腎臓内に浸潤する細胞数も加齢の影響を受け、40週齢を超えるマウスでは血球系のマーカーであるCD45を発現する細胞が有意に増加することが明らかになった。なかでも、CD4陽性のT細胞とF4/80陽性のマクロファージの浸潤が強く認められた。これらの結果から、Shp-1 cKOではShp-1を欠損するDCがマクロファージやThl細胞を活性化し、これらの活性化した細胞が腎臓内への浸潤することで腎機能が障害され尿量が増加することが明らかになった。
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] Dendritic Cell-Specific Shp-1-Knockout Mice Spontaneously Develop Unique Glomerulo- and Tubulointerstitial Nephritis2015
Author(s)
Mitsuharu Watanabe, Keiju Hiromura, Yoriaki Kaneko, Masato Kinoshita, Yuko Ohishi, Toru Sakairi, Hidekazu Ikeuchi, Akito Maeshima, Hiroshi Ohnishi, Takashi Matozaki, Yoshihisa Nojima
Organizer
Kidney Week 2015, American Society of Nephrology
Place of Presentation
San Diego, CA
Year and Date
2015-11-03 – 2015-11-08
Int'l Joint Research