2013 Fiscal Year Research-status Report
腎炎発症モデル抗DNA抗体遺伝子ノックイン・マウスへの特異的治療アプローチ
Project/Area Number |
25461473
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉藤 元 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20422975)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 膠原病学 |
Research Abstract |
自ら開発した新モデル「抗DNA抗体遺伝子ノックイン・マウス」はB6バックグラウンドであったので、17か月かけてBalb/cバックグラウンドに改変した(新・新マウス)。本研究では、このSLE動物モデルにおいて「自己抗体産生B細胞」がどのように制御されているかを明らかにし、「自己抗体産生B細胞」を特異的に抑制するSLEの新治療法を目標としている。 初年度は新モデルの表現型を調べた。B6バックグラウンドの「抗DNA抗体遺伝子ノックイン・マウス」は28週齢で80%において蛋白尿が観察されたが、Balb/cバックグラウンドの「抗DNA抗体遺伝子ノックイン・マウス」は16週齢で80%において蛋白尿が観察され、より早期から高率に蛋白尿が出現することがわかった。 IgG型の抗DNA抗体はB6バックグラウンド、Balb/cバックグラウンドともに、比較的弱い価でしか検出できなかった。サブクラスを変えて再検討する予定である。 それぞれのバックグラウンドの「抗DNA抗体遺伝子ノックイン・マウス」にエストロゲンまたはプラセボを投与した。蛋白尿とIgG型抗DNA抗体が発現したが、エストロゲンとプラセボの間で有意な差を認めなかった。マウスをサクリファイスして脾臓のB細胞分画を調べたところ、自己反応性B細胞と関係が深い辺縁型B細胞(marginal zone B cell)の割合が増えていた。エストロゲンがB細胞の成熟に影響していることが確認できたが、最終的なSLE動物モデルの蛋白尿などの表現型に大きな差は認めなかった。今後、その原因を検討する予定である。 過去の我々による検討により、本ノックインマウスモデルのホモ接合型では、脾と骨髄のB細胞数が減少することを確かめている。すなわち、自己反応性のB細胞はクローン選択において排除されていると考えられる。 本モデルにおいてB細胞が選択・排除されているメカニズムをさらに調べることによりSLEの病態解析につながることが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の計画としていた、遺伝子改変マウスの表現型の解析を進めることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
疾患を引き起こすB 細胞の特性を知るために、糸球体腎炎を発症したBalb/cバックグラウンドの「抗DNA抗体遺伝子ノックイン・マウス」のB 細胞がどのように腎に浸潤しているかを蛍光免疫染色で観察し、非発症マウス(WTマウス)と比較する。蛋白尿が出現したマウスをサクリファイスし、腎を採取して蛍光免疫染色でB 細胞の分布および各細胞表面マーカーの発現を観察する。 腎症を発症したBalb/cバックグラウンドの「抗DNA抗体遺伝子ノックイン・マウス」腎組織B 細胞の発現遺伝子を、非発症マウス(WTマウス)腎組織B 細胞の発現遺伝子と比較することにより、腎炎発症に重要な分子を検索する。 初年度に引き続き、主にマウスの飼育やgenotyping、フローサイトメトリー(抗体、消耗品)などに研究費を当てる。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] Serum milk fat globule epidermal growth factor 8 elevation may subdivide systemic lupus erythematosus into two pathophysiologically distinct subsets.2014
Author(s)
Yamamoto N, Yamaguchi H, Ohmura K, Yokoyama T, Yoshifuji H, Yukawa N, Kawabata D, Fujii T, Morita S, Nagata S, Mimori T.
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Journal Title
Lupus
Volume: 23
Pages: 386-94
DOI
Peer Reviewed