2016 Fiscal Year Annual Research Report
Potential of SPACIA1 as a druggable target of rheumatoid arthritis
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25461490
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
藤井 亮爾 聖マリアンナ医科大学, 医学研究科, 講師 (10333535)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 関節リウマチ / 滑膜 / 細胞増殖 / 炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
SPACIA1/SAAL1は、関節リウマチの主徴の一つである滑膜細胞の異常増殖に着目した先行研究で同定された滑膜細胞増殖関連因子である。これまでにSPACIA1過剰発現マウスがコラーゲン誘導関節炎(CIA)モデルにおいて野生型マウスに比べ早期に発症し、重症化することを明らかにしてきた。本研究では、①「滑膜細胞増殖におけるSPACIA1 とTNF-aの協調的制御機構の解明」、②「滑膜細胞増殖関連分子の抗リウマチ薬標的分子としての有効性の検証」を目的とした。
① 培養滑膜細胞においてSPACIA1で発現制御される細胞周期因子としてCDK6を同定した。CDK6はTNF-aでも誘導され、阻害剤実験によりTNF-aのAP-1経路もNF-kB経路もその発現に関わっていた。しかしながらクローン化したCDK6プロモーター領域にはその応答配列が認められず、間接的な制御であることが示唆された。一方、SPCIA1はCDK6のmRNAの安定性を制御しているが、その制御はTNF-aの影響を受けなかった。両者は独立した別経路で協調的にCDK6の発現を制御していると考えられた。
② 先行研究においてSPACIA1欠損マウスが最終的には関節炎を発症してしまったことから、SPACIA1は関節炎に関わる重要な因子であるが創薬標的にはならないと結論した。そこで今回見いだしたSPACIA1下流因子CDK6の創薬標的としての評価のため、CDK6阻害剤を投与したマウスにおいてCIAを比較したところ関節炎は顕著に抑制された。すでにCDK4/6の酵素活性阻害による関節炎抑制の報告はあるが、今回の結果はCDK6を単独で抑制することによる関節炎鎮圧の可能性を示すものであり、より副作用の少ない治療法につながるかもしれない。今後CDK6欠損マウスを用いてその可能性を検証していきたい。
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[Journal Article] Mitochondrial ubiquitin ligase activator of NF-kB regulates NF-kB signaling in cells subjected to ER stress.2016
Author(s)
Fujita H, Aratani S, Fujii R, Yamano Y, Yagishita N, Araya N, Izumi T, Azakami K, Hasegawa D, Nishioka K, Nakajima T.
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Journal Title
International Journal of Molecular Medicine
Volume: 37(6)
Pages: 1611-1618
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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