2015 Fiscal Year Research-status Report
IgG4関連疾患はMALTリンパ腫の発症原因になり得る
Project/Area Number |
25461496
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
瀧澤 淳 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (70463990)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾山 徳秀 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任准教授 (10600489)
曽根 博仁 新潟大学, 医歯学系, 教授 (30312846)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | MALTリンパ腫 / IgG4関連疾患 / MYD88遺伝子 / 眼窩MALTリンパ腫 / リンパ形質細胞性リンパ腫 / MALT1遺伝子 / 原発性マクログロブリン血症 |
Outline of Annual Research Achievements |
新潟大学血液内科で診断された初発成熟B細胞腫瘍37例についてMYD88変異を解析した。対象は、WM/LPL 7例、MGUS(IgM) 1例、CLL 6例、PLL 1例、HCL 1例、MALTリンパ腫21例(IgG4関連疾患が背景にある6例を含む)。これら症例の組織・骨髄/末梢血細胞凍結保存検体(28例)あるいはパラフィン包埋保存検体(9例)よりDNAを抽出し、PCR法およびダイレクトシークエンス法(サンガー法)によりMYD88の変異解析を行った。 凍結細胞あるいは組織を用いた28例中1例(4%)はPCR産物が得られず、判定不能であった。パラフィン包埋保存検体を用いた9例では3例(33%)でPCR産物が得られず、パラフィン検体で検出感度が低い傾向にあった。 シークエンス解析が可能であった33例で、WM/LPLにおいて6例中5例(83%)にMYD88 L265P変異が確認された。MALTリンパ腫17例中1例(6%)にも変異が認められたが、この症例はIgMのM蛋白を有する眼窩MALTリンパ腫であった。IgG4関連疾患が背景にあるMALT6例は全てMYD88変異が認められなかった。その他のIgM-MGUS、CLL、PLL、HCL症例にもMYD88変異は認められなかった。 これらの結果は2016年5月に開催される第56回日本リンパ網内系学会総会で発表予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
MYD88遺伝子解析は共同研究機関であるLSIメディエンスに委託して行っているが、適切な材料の確定を含む検査方法の確立や臨床検体の集積に時間を要した。
|
Strategy for Future Research Activity |
IgG4関連疾患の背景のあるMALTリンパ腫の症例数を増やしてMYD88変異について検討する。今回、MYD88変異の認められたMALTリンパ腫について臨床病理学的特徴を解析する。
|
Causes of Carryover |
研究結果が不十分であり学会発表が行えなかったため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究データの蓄積と学会発表のため旅費に使用する。
|
Research Products
(2 results)