2014 Fiscal Year Research-status Report
チクングンヤウイルス感染受容体及び感染関連細胞性因子の同定
Project/Area Number |
25461510
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 淳 大阪大学, 微生物病研究所, 特任講師(常勤) (20321953)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | チクングニアウイルス |
Outline of Annual Research Achievements |
CHIKV感染性評価系として、CHIKV膜蛋白質を持つ組み換え牛水疱性口炎シュードタイプウイルスを作製しその感染性について検討した。CHIKV膜蛋白質遺伝子発現プラスミドをトランスフェクトした293T細胞にGFP(もしくはLuciferase)遺伝子発現組み換え牛水疱性口炎ウイルスを接種することで、CHIKV膜蛋白質を持つ組み換え牛水疱性口炎ウイルスの作製を試みた。これらのシュードタイプウイルスの感染性は接種18時間後あたりから明瞭に検出が可能であり、その感染力価は107 IU/ml以上であった。
CHIKV膜蛋白質を持つシュードタイプウイルスを用い検討した種々の培養細胞において、ヒトアストロサイト-マ由来U251MG細胞が最もCHIKVに感受性が高かった。このU251MG細胞から調整したcDNAライブラリーを発現するレトロウイルスベクターを、元のU251MG細胞に導入することで、mRNA発現形態が元のU251MG細胞とは異なる細胞ライブラリー、U251MG/cDNAを構築した。
CHIKVの感染増殖に関与する細胞性因子の同定のため、これらの細胞ライブラリーにCHIKVを接種し生き残ってくる細胞の分離と、導入されているcDNAの同定を試みた。今回得られた生存細胞株は全てCHIKV感受性を有していたが、うち8クローンではウイルス接種後の細胞生存性が親株のU251MG細胞の2倍以上となっており、またこれらのクローンのうち2クローンで感染感受性の減少が観察された。これらCHIKV低感受性細胞クローンに導入されていたレトロウイルスベクターには、細胞骨格関連、G蛋白質関連、ミトコンドリア関連、リボゾーム関連などのcDNAがコードされていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
チクングニアウイルス感染感受性の低下した細胞株、チクングニアウイルス感染後の細胞死に対する抵抗性が亢進した細胞クローンを得ることができた。今後はこれらの細胞クローンへ導入されたcDNAのコードしていた遺伝子、レトロウイルスベクター挿入位置の遺伝子のCHIKV感染動態への関与についての解析を進める必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
今回得られた細胞クローンはチクングニアウイルス感染に対して完全な抵抗性ではなく、低感受性である。今回の実験で使用した細胞株は染色体が2nの2倍体であるため、レトロウイルスベクターでのノックアウトは完全なものにはなっていないと考えられる。今後は染色体がnのハプロイド(1倍体)型の細胞を用いて実験を行い、チクングニアウイルス感染に完全な抵抗性を示す細胞の分離を試みる。
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Causes of Carryover |
実験の進捗状況に応じて消費期限のある試薬等の購入を見合わせたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
昨年度購入を見合わせた各種抗体等を購入する予定。
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