2016 Fiscal Year Annual Research Report
Determination of cellular factors involved in chikungunya virus infection
Project/Area Number |
25461510
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 淳 大阪大学, 微生物病研究所, 特任講師(常勤) (20321953)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | チクングニアウイルス / へパラン硫酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
チクングニアウイルスの感染に関連する遺伝子の網羅的同定を目的とし、Brummelkampらが開発したヒト一倍体HAP1細胞にエクソントラッピングベクターを挿入する方法で変異細胞ライブラリーを作製し、チクングニアウイルスエンベロープE3-E1タンパク質を有する水疱性口内炎ウイルスのシュードウイルスを感染させることで感染抵抗性細胞の特異的濃縮を行った。次に、感染抵抗性細胞群と対照細胞群において、エクソントラッピングベクターの近傍遺伝子配列を次世代シークエンサーで決定し包括的に解析比較することによって、感染関連候補遺伝子の網羅的選定を行った。検出された候補遺伝子は、へパラン硫酸生合成に関与する酵素蛋白質群、へパラン硫酸発現への関与が報告されている非酵素蛋白質群、へパラン硫酸との関連が不明な蛋白質群の3つのカテゴリーに分けられた。それぞれの候補遺伝子を選定後、それぞれの遺伝子をCas9/CRISPRのシステムにより野生細胞株において破壊し、ウイルス感染抵抗性を評価した。その結果、へパラン硫酸鎖における糖鎖修飾経路に関連するいくつかの遺伝子の発現がチクングニアウイルスの標的細胞への結合に非常に重要であることを明らかにできた。本研究ではへパラン硫酸鎖の硫酸基修飾において、グルコサミンのN-アセチル基を脱アセチル化し、硫酸基を転移させる酵素、N-脱アセチル/N-硫酸転移酵素 (NDST1)による修飾がチクングニアウイルスの標的細胞へ結合において、非常に重要であることを明らかにできた。
|
Research Products
(1 results)