2015 Fiscal Year Annual Research Report
A群連鎖球菌保有各種病原因子による免疫応答解析に基づくDNAワクチン作製基礎研究
Project/Area Number |
25461519
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
新井 和明 北里大学, 北里生命科学研究所, 講座研究員 (30547386)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 夏男 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (50466562)
高橋 孝 北里大学, 感染制御科学府, 教授 (00292855)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | A群溶血性連鎖球菌 / サイトカイン / ケモカイン / Th1タイプ炎症 / 病原性 / BM-cell / CpG-ODN / DNAワクチン |
Outline of Annual Research Achievements |
A群溶血性連鎖球菌(GAS)の粗分画をGM-CFSでマウス骨髄細胞(BM-cell)に添加し、骨髄由来単核球誘導した細胞に反応させ、qRT-PCR法で各種サイトカイン、ケモカインのmRNA解析を網羅的に行った。その結果、株毎に産生蛋白の種類に多様性があり、speC産生株には生菌と30-50KDa蛋白による刺激でTNF-α産生が増幅された。熱処理株(HK GAS)でも生菌同様にiNOSが増幅された。ケモカインやIL-1βは生菌と>50KDa蛋白で増加した。よってTh1タイプの炎症を惹起する粗分画のあることが判明した。並行して各種サイトカイン等の産生をLuminexによる蛋白測定を行いTNF-α、KC、IL-6、MIP-2の産生が50kDa以上の粗分画で増加し、DNAワクチン産生を増強するCpG-ODN添加において各種サイトカインの高度の増加が見られた。(新井和明,第64回日本感染症学会東日本地方会学術総会発表2015.10.21~23、札幌) またIL-6とCD86の発現を著しく抑制する作用、NALP3、IL-18産生促進作用等、特異的なGAS株とその蛋白分画が確認された。これらの結果はIL-6主体の炎症と、菌体から分泌される蛋白によるNALP3の応答は独立し、前者にregnaseの寄与は少なかった事が分かり発表した。(山本夏男、前述同総会発表) 以上のことから今まで行われてこなかった炎症性サイトカイン、ケモカインを解析し病原性定量化検査を試み、それを発表した。(研究代表者:新井和明、第27回日本臨床微生物学会総会・学術集会,2016.1.29~31、仙台) この方法が肺炎球菌でも応用可能かどうかについて研究分担者山本夏男がInternational Congress Immunology 2016.21-26,August Melnourne Australiaで発表する。
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Research Products
(7 results)