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2015 Fiscal Year Research-status Report

日本人自閉症の全ゲノムコピー数多型を用いた疾患感受性遺伝子の同定

Research Project

Project/Area Number 25461531
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

佐藤 大介  北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60516681)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2017-03-31
Keywordsマイクロアレイ / 自閉症
Outline of Annual Research Achievements

自閉症スペクトラム障害は、「対人関係障害」、「コミニュケーション障害」、「常道的・反復的な行動等」の特徴を持つ発達障害で、小児約68人に1人の割合で発症し近年増加傾向である。改善はあっても完治せず、家族への負担が大きく社会的に深刻な問題となっている。これまで自閉症スペクトラム障害と関連ある研究会や学会等に積極的に参加、発表し、小児精神分野の臨床医や研究者との交流をはかり共同研究へ発展させるべく人脈構築に励んでいる。当初は網羅的に自閉症障害のマイクロアレイ解析を考えていたが、近年、自閉症スペクトラム障害の診断基準が大幅に変更となり、サンプル収集に困難を生じている。そして、自閉症障害は、症状が非常に多彩で、網羅的解析は困難と判明し、ある一定の共通した臨床症状を有する症例や臨床的に非常に稀な症例に焦点を絞り解析するべきであると考えている。また、自閉症障害は約7割程度、精神発達遅滞を合併し、これまで両者で共通の疾患原因遺伝子が数多く報告されていることから精神発達遅滞も解析している。精神遅滞を伴う患児で一例、16番染色体の16q22.1-16q23.1領域の部分欠失をマイクロアレイで検出し、この欠失は正常表現型の両親、同胞にはなく、de novoの変異と考えられた。この欠失領域上の遺伝子と疾患発症との関連を調べている。もう一例、マイクロアレイで16番染色体上の16p13.12の0.8Mbの重複を認めた発達遅滞を伴う症例もおり、疾患発症との関連を調べるとともにエクソーム解析中である。その他、家系内に自閉症障害や統合失調症や注意欠陥多動障害等の精神疾患を数多く有する家系などを探しており、そのような大家系からサンプルを収集しマイクロアレイ、エクソーム解析等を用いて感受性遺伝子同定を目指している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

当初は網羅的に自閉症障害のマイクロアレイ解析を考えていたが、自閉症スペクトラム障害は、症状が非常に多彩であり、網羅的解析は困難であると判明したため。また、国内を代表する大規模に自閉症スペクトラム障害のDNAサンプルを保有する研究施設から共同研究の承認を得られなかったため。また、近年、自閉症スペクトラム障害の診断基準が大幅に変更となり、新たなサンプル収集に困難を生じているため。

Strategy for Future Research Activity

自閉症スペクトラム障害は、症状が非常に多彩であるため、網羅的解析は困難であることが判明し、今後はある一定の共通した臨床症状を有する症例や非常に稀な症例を中心に解析していく。例えば共通の眼球運動を有する症例や極端にIQが低い症例や同様のてんかん症状を有する症例などを考えている。
また、自閉症障害は約7割程度、精神発達遅滞を合併し、両者で共通の疾患原因遺伝子が数多く報告されていることから精神発達遅滞もマイクロアレイやエクソームで解析していく。
その他、家系内に自閉症障害や統合失調症や注意欠陥多動障害等の精神疾患を数多く有する家系などを探し、そのような大家系からサンプルを収集しマイクロアレイ、エクソーム解析で感受性遺伝子同定を目指していく。
また、自閉症スペクトラム障害の診断基準が大幅に変更となり、サンプル収集に困難を生じているが、国内の他の研究施設と共同で研究を継続していく。
また、マウスなどの動物モデルも用いて自閉症スペクトラム障害の病態解明を目指したい。

Causes of Carryover

自閉症スペクトラム障害の診断基準が近年、大幅に変わり、サンプル収集に時間がかかっているため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

必要物品等を購入するなど研究環境を整え、適正に使用していきたい。
今後、マウス等も用いた動物実験も組み入れ、様々な視点から病態解明を目指していく。
また、共同研究へ発展させるべく、積極的に関連のある学会、セミナー等に参加していきたい。

URL: 

Published: 2017-01-06  

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