2014 Fiscal Year Research-status Report
ライソゾーム病におけるオートファジーの病態解明と治療薬スクリーング法の開発研究
Project/Area Number |
25461543
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
酒井 規夫 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30314313)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | オートファジー / クラッベ病 / ムコリピドーシス / シャペロン |
Outline of Annual Research Achievements |
ライソゾーム病の一つであるクラッベ病に関して、患者皮膚線維芽細胞を用いて、オートファジーに関する因子の解析を、Western、免疫染色で行い、軽度オートファジーの亢進を認めた。また、6種類の患者変異を発現したCOSI細胞において、酵素活性、Western blotによる解析を行い、変異による変化をタンパクレベル、活性レベルで解析した。またこの変化がシャペロン候補物質NOEVによりどのような影響を受けるかを解析した。その結果、NOEVの効果により変異タンパク質の安定性が著しく改善し、タンパク質の量が増加し、酵素活性が軽度上昇した。この乖離はNOEVの阻害によるものか、変異タンパクの運搬の問題によるものか、今後解析の予定である。 また、ムコリピドーシスの患者細胞において、オートファジーの亢進はすでに確認しているため、現在モデルマウスとして、日本人に最も多い変異R1189Xのノックインマウスとノックアウトマウスを作出した。このマウスの解析を行っているが、ノックインマウスは胎性致死になるようで確認できず、ノックアウトマウスの方もホモで出生する確率は大変低く、胎性致死になる可能性が高いことが確認された。現在少数の出生マウスにおける解析を行っている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
モデルマウスの作成において、胎性致死になる可能性が高く、生仔を得ることが困難であり、十分な解析マウスを得ることが困難であるため。
|
Strategy for Future Research Activity |
細胞を使った実験についてはオートファジーの解析を継続し、モデルマウスについては更に妊娠マウスを増やすことにより生仔を更に集める予定である。
|
Research Products
(4 results)