2015 Fiscal Year Annual Research Report
インクレチン経路からみた小児メタボリック症候群への新たな介入方法の開発
Project/Area Number |
25461551
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
花木 啓一 鳥取大学, 医学部, 教授 (20238041)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神崎 晋 鳥取大学, 医学部, 教授 (90224873)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 小児肥満 / 食事摂取量 / 不飽和脂肪酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、cohort研究として、健常小児と肥満小児において、インクレチン膵外作用の指標となりうる味覚や食物嗜好の個人差と体格との関連についての検討を行った。現在までに実施した健常小児の食物嗜好と、性、年齢層、BMIとの関連についての調査では、脂肪エネルギー比率、飽和脂肪酸摂取スコアは、各年齢層で女より男で有意に高値を示し、学童期で食物嗜好の明らかな性差が認められた。小児肥満への介入に際しては、食物嗜好の性差による反応性に差異が生じる可能性が示唆された。 一方、魚など多価不飽和脂肪酸を多く含む食品を米飯の前に摂取すると、インクレチン分泌が促進されることが報告されているように、日常に摂取している脂質のプロフィールは、小児肥満の形成やメタボリックシンドロームへの進展に影響している可能性がある。これを実際の小児の食事摂取量調査で明らかとするために、健常小児を対象に、簡易型自記式食事歴法質問紙票(BDHQ)を用いて、摂取エネルギー、蛋白摂取量、脂質エネルギー比、炭水化物エネルギー比、n-6不飽和脂肪酸、n-3不飽和脂肪酸摂取量等について、年齢、性別の評価を行った。性別年齢別身長別標準体重より求めた肥満度≧+15%の肥満傾向小児49名(10~15歳)の解析では、n-6不飽和脂肪酸摂取量(目安量比)は、女子で有意に低値であり、この差は、肥満傾向女子と非肥満傾向女子でも有意であった。インクレチン分泌を促進するとされる多価不飽和脂肪酸の摂取量の差異が、小児肥満やメタボリックシンドローム発症に影響を及ぼす可能性が示唆された。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Heterozygous nonsense mutations near the C-terminal region of IGF1R in two patients with small-for-gestational-age-related short stature.2015
Author(s)
Fujimoto M, Kawashima Sonoyama Y, Hamajima N, Hamajima T, Kumura Y, Miyahara N, Nishimura R, Adachi K, Nanba E, Hanaki K, Kanzaki S.
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Journal Title
Clin Endocrinol (Oxf)
Volume: 83(6)
Pages: 834-41
DOI
Peer Reviewed
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