2013 Fiscal Year Research-status Report
M2型マクロファージを介した慢性腎疾患(CKD)進展機序の解明と制御法の確立
Project/Area Number |
25461618
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
池住 洋平 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (70361897)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 俊明 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (50419305)
河内 裕 新潟大学, 医歯学系, 教授 (60242400)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | M2型活性化マクロファージ / 酸化LDL / ステロイド / 線維化 / ネフローゼ症候群 |
Research Abstract |
本研究は、全てのCKDの終末像である糸球体硬化、間質線維化の形成に関与するM2型活性化マクロファージ(Mφ)の機能解析とその制御法を目的とし、臨床材料(腎生検組織)、動物モデルおよびin vitroの解析系を用いて解析を進めている。 これまでに、ステロイド抵抗性の難治性ネフローゼ症候群の患者にLDLスカベンジャー受容体(CD36, CD204)陽性のM2型活性化Mφ浸潤が、ステロイド感受性の患者に比べて優位に多いことを明らかしている。また、ヒト単球由来のMφを用いたin vitroの解析系から、ステロイド薬および酸化LDLによりCD36陽性M2の直接的な活性化が起こること、また、これらの刺激により線維化促進因子であるTGF-β、FGF-2、EGFの発現、あるいは線維化とともに腎組織障害に強く関与することが知られているレニンーアンジオテンシン系(RA系)因子のうちレニンやACEの産生が更新することを見出している。 さらに、すでに動脈硬化などの高脂血症が重要な因子となる病態でその関与が知られているmTORのシグナル伝達機構が、本研究対象となる難治性ネフローゼの病態にも関与している可能性を考え、現在その解析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究1年目に予定していた、臨床材料を用いた解析はほぼ予定通り進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
現在遂行中のMφにおけるmTORシグナル伝達系の関与を、mTOR阻害薬を用いた解析系、Western blot法を用いたin vitro実験を完成させる。 その後、ラットの高脂血症下ネフローゼ症候群モデルを用いたin vivoでの解析により、in vitro実験結果を検証するとともに、治療法の検討を行う予定である。 すでに、本学新動物施設における研修は済み、実験計画書の承認も得ている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
H25年度末(H26年3月)購入分の物品の支払いが、H26年4月に経常されたため。 H26年3月の時点で、物品(消耗品)は購入済みであり、残額はゼロとなっている。
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Research Products
(5 results)