2013 Fiscal Year Research-status Report
川崎病発症メカニズム解明に対する新たな分子遺伝学的検討
Project/Area Number |
25461629
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
鈴木 啓之 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (80196865)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 徳茂 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (10158412)
武内 崇 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (10246522)
末永 智浩 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (70433365)
垣本 信幸 和歌山県立医科大学, 医学部, 学内助教 (90614412)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 川崎病 / スーパー抗原 / レンサ球菌 / gene transfer |
Research Abstract |
本研究では、川崎病において、1)川崎病急性期(入院時)患児の口腔・咽頭ぬぐい液を採取し、液体培地で増菌培養し、増菌した細菌群のDNAおよび同時に増殖し得るphage DNAを抽出し、SAg遺伝子の存在の有無をPCRで検討する。SAg遺伝子の存在が確認された場合、その遺伝子を保有する細菌種を同定する。2) GAS以外の正常菌叢と考えられている常在菌の中に、GAS由来のSAg遺伝子を保有する菌の有無を検討し、保有する細菌種が存在する場合、その細菌種を同定し、川崎病発症に果す役割を明らかにすることが目的である。 本年度は、川崎病診断基準を満たして当院に入院した川崎病患児29例から、入院時時に咽頭ぬぐい液を採取して、液体培地(Brain-Heart Infusion Broth)を用いてovernightで増菌培養し、DNA Mini Kit (QIAGEN)を用いて全DNAを抽出した。その内、9症例例からのDNAを用いて、Borek A.et al.(Polish Journal of Microbiology)の方法によって11種類のスーパー抗原遺伝子(SPe-L, SPe-K, SPe-M, SPe-C, SmeZ, SPeI, ssa, SPeA. SPeH, SPeG, SPeJ)断片についてPCRで検討した。その結果、5例からSAg遺伝子断片が検出された。内訳は、SPeGが2例、SPeLが2例、SPeIが2例、SPeKが1例であった。 現在、これらのSAgについてシークエンスで確認中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
多種類のSAgを一気に検索できるPCR法を用いているが、PCR反応の条件設定が困難であったため、進行が遅れた。
|
Strategy for Future Research Activity |
収集できた症例からの全DNAを用いて、上記で得られた好条件のPCR法で多種類のSAg遺伝子分析をできるだけ早く推進していきたい。また、検出されたPCR産物についてシークエンスで確認することも急ぎたい。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
PCRの条件設定に手間取ったため、実験計画が若干遅れたために使用額が計より少なくなりました。 今年度は、昨年の遅れた分の計画に使用する予定である。
|
Research Products
(10 results)