2016 Fiscal Year Annual Research Report
Pathophysiology of congenital central hypoventilation syndrome
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25461640
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
佐々木 綾子 山形大学, 医学部, 准教授 (60333960)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早坂 清 山形大学, 医学部, 名誉教授 (20142961)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 先天性中枢性低換気症候群 / PHOX2B遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
先天性中枢性低換気症候群はneurocristopathyのひとつで,呼吸の調節と自律神経系の障害を特徴とし、特に睡眠時に低換気を呈する。PHOX2B遺伝子変異が病因で、約90%にポリアラニン伸長変異 (PARM)、約10%に非ポリアラニン伸長変異 (NPARM)を認める。臨床的に本症を疑われた276例を解析し、126例に変異を認めた。内訳は25PARM 21例、26PARM 32例、27PARM 47例、28PARM 1例、30PARM 4例、31PARM 3例、32PARM 2例、33PARM 5例、NPARM 11例であった。アンケートおよび主治医への聞き取り調査を行い、呼吸管理法,神経発達予後,合併症について検討した。回答が得られた25PARM 19例,26PARM 24例,≧27PARM 35例, NPARM 5例を解析した。発達遅滞は25PARMで8例(42%)、26PARMで6例(25%)、≧27PARMで9例(26%)、NPARMで2例(40%)と、全体の約30%で認めた。非侵襲的人工呼吸管理を施行した症例は25PARM 12例(63%)、26PARM 6例(25%)、≧27PARM 7例(20%),NPARM 1例(20%)と25PARMで多く認められた。気管切開の有無での発達予後との関連では、25PARMでは気管切開未施行例では有意に発達遅滞を認め、他の遺伝子型では施行例で発達良好である傾向を認めた。気管切開施行時期との関連では、6か月未満施行群に正常発達例が多い傾向を認めた。呼吸管理開始時期との関連では、26PARMでは日齢0から呼吸管理を開始した症例で有意に発達正常例を多く認めた。他の遺伝子型では日齢0から呼吸管理を開始した症例に発達正常例が多い傾向を認めた。早期から気管切開を施行した上での呼吸管理を行うことが発達予後改善へつながると考えられた。
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