2013 Fiscal Year Research-status Report
胎児付属物由来の間葉系幹細胞を用いた新生児慢性肺疾患に対する新規治療の開発
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25461644
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Research Institution | Kobe University |
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Principal Investigator |
溝渕 雅巳 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50643954)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 範行 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00322719)
森岡 一朗 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (80437467)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | 間葉系幹細胞 / 細胞治療 / 新生児慢性肺疾患 / 胎児付属物 / 臍帯血 |
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| Research Abstract |
新生児慢性肺疾患（ Chronic Lung Disease、以下CLD）は早産児に高率に発症し、生命及び神経学的予後に影響する重篤な疾患であるが，有効な治療法は存在しない。CLDは多因子疾患と考えられ、従来の単剤療法では十分な治療効果が得られていない。間葉系幹細胞（Mesenchymal Stem Cells、以下MSCs）は、傷害組織に集積し、種々の因子を放出して治療効果を発揮する点において、CLDの新しい治療法として期待できる。周産期においては、分娩後に不要となる胎児付属物からMSCsを分離可能である。早産児の胎児付属物からのMSCsを有効に活用できれば、患児自身の幹細胞を用いたCLDの治療が可能となる。本研究では、早産児の臍帯血及び胎児付属物からMSCsを分離・培養し、患児の肺内に移植するというCLDに対する新しい治療法の開発を目指す。
本年度の研究では、正期産児の臍帯血及び胎児付属物からのMSCsの分離・培養法を確立すること目指した。神戸大学医学部附属病院において分娩を予定する妊婦に対して、説明書を用 いて本研究を説明し、文書による同意を得られた妊婦から、分娩時に臍帯血及び胎児付属物を採取した。在胎36週～40週の新生児における臍帯血及び臍帯を検体とした。臍帯血からの分離・培養は、既に報告されている方法に準じて行い、MSCs様の紡錐形の接着細胞を得た。また、臍帯からの MSCs の分離・培養は、申請者らが神経芽腫生検検体の処理に用いている方法に準じて行い、同様にMSCs様の細胞を得た。さらに、得られた細胞の表面マーカーの発現についてフローサイトメトリーを用いて解析を行い、MSCの定義を満たす細胞の存在を確認した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度の目標は、正期産児の臍帯血及び胎児付属物からのMSCsの分離・培養法を確立することであった。臍帯血及び胎児付属物のうち臍帯からMSCs様の細胞を分離できた。胎児付属物のうち卵膜については、臍帯と同様の方法で、分離が可能と考えられる。得られた細胞の表面マーカーの発現については、フローサイトメトリーを用いて解析し、MSCsの定義を満たす細胞の存在を確認した。従って、MSCsの分離・培養法ならびに表面マーカーの発現解析においての方法論は概ね確立しており、今後検体数の増加による確認を行う予定である。
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| Strategy for Future Research Activity |
これまでの臍帯血と臍帯に加え、今後胎児付属物としての卵膜からのMSCsの分離を試みる。臍帯血と胎児付属物（臍帯および卵膜）でのMSCsの分離率の比較を行い、以後の研究に用いる細胞ソースとしての胎児付属物の有用性を評価する。
また、平成26年度においては、早産児（特に在胎32週未満）の臍帯血及び胎児付属物からのMSCsの分離・培養を進め、特に表面マーカーの発現が正期産児と違いについて検討する予定である。また同時に、分離したMSCsの有用性を検討するための、新生仔ラットの新生児慢性肺疾患モデルの作成を開始する。
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| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究に用いる検体数が未だ少なかったため、培養に必要な物品も予定より少なかった。また、学会発表が少なく、旅費が生じなかった。
平成26年度においては、検体数の増加が見込まれ、培養に必要な物品の費用に当てる。また、学会発表を行う予定であり、旅費に当てる。
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Research Products
(1 results)
