2016 Fiscal Year Annual Research Report
Epigenetic effects on the onset of Periventricular Leucomalacia
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25461660
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Research Institution | Institute for Developmental Research, Aichi Human Service Center |
Principal Investigator |
細川 昌則 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 病理学部, 所長兼部長 (00127135)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千葉 陽一 香川大学, 医学部, 講師 (30372113) [Withdrawn]
榎戸 靖 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 病理学部, 室長 (90263326)
島田 厚良 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 病理学部, 室長 (50311444)
河内 全 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 病理学部, 研究員 (70322485)
岸 宗一郎 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 病理学部, リサーチレジデント (60595833)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 脳室周囲白質軟化症 / オリゴデンドロサイト / 細胞内コレステロール輸送 / mRNA / 母体炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は脳室周囲白質軟化症(PVL)の研究を行い以下の成果を得た。 1)脳室周囲白質軟化症(PVL)実験モデルの組織変化を観察する方法として、組織透明化法を導入した。病態形成の観察に免疫組織学的手法がしばしば用いられる。感度の高い解析方法として、凍結切片に蛍光抗体を用いて観察する方法が一般的であるが、組織凍結時の人為変化が避けられない。PVLでは、脳室周囲白質が、血流障害により変性・壊死を起こし、組織が粗造化するため、その変化が組織凍結による人為的変化か、病的な変化を区別することが、通常の凍結組織切片では困難である。本課題を解決するため、組織透明化法を導入した。PVL誘導を行ったラット新生仔脳を、ハイドロゲル包埋法、Switch法、Scale-S法などで透明化し、蛍光抗体による免疫染色を行ったところ、Scale-S法で病変の保持と良好な染色性が得られた。 2)ニーマンピック病C型(NPC)では、ライソゾームを介する細胞内コレステロール輸送に異常が生じるために、オリゴデンドロサイト(OL)の分化が障害され、その結果、髄鞘形成不全が生じることを明らかにし、NPCの病態形成を通してPVLの病態を理解することを進めてきた。今年度で研究では、NPCの原因遺伝子であるNPC1遺伝子の発現上昇を介した、細胞外コレステロールの取り込みが、オリゴデンドロサイト(OL)の分化、ミエリン化を制御するマイクロRNAの発現を制御し、前駆細胞(OPC)からOLへの分化を誘導することを明らかにした。
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