2014 Fiscal Year Research-status Report
痒疹及び近縁アレルギー疾患の炎症・痒みの病態解明とピンポイントな治療法の確立
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25461719
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Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
佐藤 貴浩 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部医学科専門課程, 教授 (30235361)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 痒疹 / 好塩基球 / 痒み / TSLP / ERK |
Outline of Annual Research Achievements |
1)TNP-IgEトランスジェニックマウスの背部にTNP-OVAを反復投与して作成した痒疹モデルの解析を継続して行った。病変部ではTGF-β1, Type 1 collagen, eotaxin-1, eotaxin-3などの産生がみられ好酸球浸潤とリモデリングを反映していた。またTSLP, IL-33の産生がみられたことが注目に値した。表皮直下ではperiostinの強発現もみられた。さらに病変部では表皮内神経の伸長がみられ、表皮細胞はNGF, Amphiregulin発現が高く、一方semaphorin 3Aは低下していた。しかし極めて意外なことに掻破行動を抑制しても炎症の強さには影響を与えなかった。
2)ヒト結節性痒疹と多形慢性痒疹ではいずれにおいても表皮細胞がTSLP, IL-33を発現していた。また乳頭層でのperiostin発現も顕著であった。
3)痒みにおけるERK1, ERK2の関与の検討を継続した。ERK1欠損マウスでは起痒物質に対する掻破行動に変化はみられなかった。しかしwild-typeマウスにERK1/ERK2阻害薬を塗布すると掻破行動の抑制が観察された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヒト痒疹の解析がやや遅延しているものの基礎的解析は順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
痒疹マウスモデルの解析を継続する。また各種の薬剤の治療効果を評価する。末梢神経においてERK2を欠損させたマウスでの痒み反応の解析を進める。さらにヒト痒疹との類似性を病態の面から評価し、治療の標的を推測する。
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Causes of Carryover |
マウス遺伝子改変と交配に時間を要していること、ヒトサンプルの収集に時間がかかっており、一部の研究を次年度にまわしたことによる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究を進め、該当する研究に予定通り使用する。
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[Journal Article] A common variant of leucine-rich repeat containing 16A (LRRC16A) gene is associated with gout susceptibility.2014
Author(s)
Sakiyama M, Matsuo H, Shimizu S, Chiba T, Nakayama A, Takada Y, Nakamura T, Takada T, Morita E, Naito M, Wakai K, Inoue H, Tatsukawa S, Sato J, Shimono K, Makino T, Satoh T, Suzuki H, Kanai Y, Hamajima N, Sakurai Y, Ichida K, Shimizu T, Shinomiya N.
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Journal Title
Human Cell
Volume: 27
Pages: 1-4
DOI
Peer Reviewed
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