2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of rational treatment strategy for refractory mood disorders
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25461736
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
近藤 毅 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40215455)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三原 一雄 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30302029)
中村 明文 琉球大学, 医学部附属病院, 助教 (40381222) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 難治性気分障害 / ラモトリギン / 有効血漿濃度 / 自閉スペクトラム症 / 自殺リスク / 抑うつ性混合状態 |
Outline of Annual Research Achievements |
難治性気分障害の合理的治療戦略の策定の一環として、以下の主な研究成果を得た。
1.薬理学的指標として、難治例でのlamotirigine(LTG)強化療法において、12.7 μmol/L以上がLTGの有効濃度であることを明らかにし(Kagawa et al, Ther Drug Monit, 2014)、初期投与量の2週後のLTG血漿濃度でLTGの最終至適投与量を推定できることを示した(Nakamura et al, Ther Drug Monit, 2016)。これらの結果より、有効濃度の呈示と至適投与量の正確な予測がLTGの合理的薬物治療の一助となることが示唆された。 2.難治化要因として、併存する自閉スペクトラム症(autism spectrum disorder: ASD)に着目し、初診時うつエピソードの11-16%がASDを併存し、対人トラブル、被いじめ体験、精神病様体験および若年受診の4つの因子がASDの判別に有用であり、非定型的なASDが約4倍のオッズ比で有意な自殺企図の危険因子となるばかりでなく、ASD患者がより致死性の高い企図手段を取りやすいことを示した(Takara & Kondo, Gen Hosp Psychiatry, 2014; Takara & Kondo, Ann Gen Psychiatry, 2014)。 3.難治化要因である抑うつ性混合状態の評価法の策定にあたり、静的/動的および内在化/外在化の二次元軸からなるうつ病の症候学的構造および想定される治療オプションを提唱し、定型病像から精神病像および混合病像までを包括するうつ病症候学のディメンジョナルな定量的評価の必要性を提唱し、本病態の重症度評価や治療反応の判定への応用可能性を示唆した(Kondo et al, Clin Neuropsychopharmacol Ther, 2016)。
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Research Products
(11 results)