2014 Fiscal Year Research-status Report
動物モデルの死後CT画像解析と組織学的検討・死後画像診断への応用
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25461836
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
兵頭 秀樹 札幌医科大学, 医学部, 講師 (30306154)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 智 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (20292005)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 死後画像 / CT / ウサギ / 死後変化 / 就下 / 法医放射線 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、死因/病態の違いによる死後画像所見の違いを明らかにするために、動物を異なる手法を用いて死亡させ経時的に死後画像を実施するものである。計画では脳梗塞・肺塞栓・致死性不整脈群を作成する予定であったが、カテーテル操作等による画像修飾が著しく経時的画像観察には適さないことが判明したため窒息・溺水・低体温及びコントロールの4群が比較対象となった。また家豚を用いることが計画されたが撮像装置への搬入等の負担が大きく、画像評価が可能な小型動物への変更が検討され、ウサギに変更された。 各死亡原因群を経時的に観察/撮像することにより、得られた画像所見が異なることがあきらかとなり、死亡原因判定に死後経過時間を考慮することが必須であることが明らかとなった。 平成26年度からの計画に含まれるヒトの死後画像の経時的評価については動物実験と同様の方法では実施できないが、24時間内外を隔てて同一ご遺体を2回撮像することができ、経時変化についての考察を行い論文発表した(Legal Medicine 2015, "Time-related course of pleural space fluid collection and pulmonary aeration on postmortem computed tomography (PMCT)")。 平成27年度には過去2年間に実施した動物実験についての発表並びにヒト死後画像に関する研究を発表する予定であり、報告書作成時点で日本医学放射線学会(平成27年4月・横浜)及び国際法医画像学会(平成27年5月・イギリス)で発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
動物実験に関しては検討可能な死亡原因について明らかとなり、同死後画像の取得ができている。同研究についての発表は本年度に作成予定であるが、先行論文としてヒト死後画像評価について作成し論文化が完了している。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒト死後画像について経時的に評価し、更に死後経過による画像修飾について研究を深めるとともに死因究明に資する所見を明らかにしてゆく。また、画像ワークステーションを用いて定量化指標による死因究明に資する所見について明らかにしてゆく。
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Causes of Carryover |
発表論文(Legal Medicine 2015, Time-related course of pleural space fluid collection and pulmonary aeration on postmortem computed tomography (PMCT))のopen access feeが€2394.06 (\324,308-)であり、次年度(平成27年度)予算と合わせて支払うため次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記open access feeの支払いに全額充てる。
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