2013 Fiscal Year Research-status Report
肝細胞癌に対するミリプラチン・リピオドール懸濁液動注後経皮的ラジオ波凝固療法
Project/Area Number |
25461876
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
山中 隆嗣 三重大学, 医学部附属病院, 医員 (80642074)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬場 康貴 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (00315409)
穴井 洋 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (00322371)
山門 亨一郎 三重大学, 医学部附属病院, 准教授 (20263022)
高木 治行 三重大学, 医学部, 助教 (30378377)
中塚 豊真 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (70303740)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 肝細胞癌 / ミリプラチン / ラジオ波凝固療法 |
Research Abstract |
肝癌患者の予後は局所再発の有無と肝機能が強く関係しているため、強い抗腫瘍効果を持ちながら肝機能に与える影響が少ない治療法を確立することは非常に重要である。肝細胞癌に対するミリプラチン・リピオドール懸濁液肝動注後ラジオ波凝固療法の有効性のエビデンスを示すことができれば、肝癌治療に大きな前進といえ、多くの肝癌患者の予後延長に貢献すると考えられ、放射線専門医会RFA ワーキンググループを中心に平成25年度は多施設共同前向き臨床試験の企画・実施を行った。 検討の結果、主な適格基準は(1)組織学的あるいは臨床的に診断された未治療区域の肝細胞癌症例、(2)3cm以下3個以内か、5cm以下単発で、少なくとも5mm以上の病変で、そのうち1つは1cm以上の病変である、(3)肝機能がChild-Pugh score 7点以下、主な除外基準は(1)著明な動脈-門脈シャント、または動脈-静脈シャントがある、(2)過去の血管造影やCTで、肝動脈閉塞等の理由により、担癌領域への薬剤投与が困難であることが予想される、(3)ヨード造影剤、ガドリニウム造影剤、ミリプラチン、リピオドールに対する過敏症の既往歴を有する、(4)外科的胆道再建術あるいは胆管治療の既往を有する症例とした。症例登録期間を2年間、経過観察期間を2 年間とし、32例の完全緩解症例の登録を目標とした。主要目的を患者別2年局所再発率、副次目的を有害事象の発現頻度と程度、手技成功率、初期治療効果、腫瘍マーカーの変化、病変別2年局所再発率、全生存期間(OS)、2年生存率、無再発生存期間とした。 全国8施設が参加し、平成25年7月より症例登録を開始した。平成26年3月31日時点で23例の完全緩解症例の登録があった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は「肝細胞癌に対するミリプラチン・リピオドール懸濁液肝動注後ラジオ波凝固療法の有効性と安全性を確立すること」である。本年度は肝細胞癌症例を対象とした多施設臨床試験の企画・実施を行い、すでに予定症例数のうち約70%の症例登録が終了している。よって、本研究はおおむね順調に進展していると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も引き続き臨床試験への症例登録を行い、次年度中の症例登録完了を目指している。症例登録および追跡調査終了後に主要目的・副次目的に対する解析・評価を行い、肝細胞癌に対するミリプラチン・リピオドール懸濁液肝動注後ラジオ波凝固療法の有効性と安全性を検証する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
必要物品の価格や、CRC支援経費が当初の計画と少し異なったため。 次年度使用額が発生した。次年度使用額は、次年度に請求する研究費と合わせ、本臨床研究グループの運営費(会議室使用料、資料作成、講演料)、研究グループ会議および成果発表時の旅費、治験コーディネーターおよび統計専門家の支援経費に使用する予定である。
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