2013 Fiscal Year Research-status Report
出血傾向を有した産科危機的出血に対する永久塞栓物質を用いた子宮動脈塞栓術の検討
Project/Area Number |
25461884
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
池田 理 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (00372780)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 吉高 熊本大学, 医学部附属病院, その他 (60508422)
河中 功一 熊本大学, その他の研究科, 助教 (60398188)
横山 公一 熊本大学, 医学部附属病院, その他 (30608873)
井上 聖二郎 熊本大学, 医学部附属病院, その他 (90599101)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 産科危機的出血 / 子宮動脈塞栓術 / 出血傾向 / 永久塞栓物質 |
Research Abstract |
1)基礎実験としてヘパリンを用いて生体豚で擬似的に出血傾向の状態において両側子宮動脈をGS・NBCA・Embosphereルを用い塞栓し、子宮動脈の血栓・塞栓状態を確認した後、子宮の組織学的変化および卵巣動脈への逆流を検証の予備実験として、偽妊娠状態の生体豚を作成し、子宮動脈の拡張程度の確認を行なった。生体豚の子宮動脈は良好に拡張しており、子宮の組織学的変化および卵巣動脈への逆流を検証する基礎実研は可能であることを確認できた。また、ヘパリン化した生体豚の拡張した子宮動脈にNBCA・Embosphereを用いて塞栓を行い、Embosphereを用いた場合、最も大きな粒子径(700-900μm)でも2Vでも完全な塞栓は得られておらず、子宮の組織学的変化および卵巣動脈への逆流を検討する際は4-5V程度の塞栓物質が必要であることが推測された。 2)臨床研究として現在行っているGSを用いた産科危機的出血の両側UAEを継続し、平成25年度5例の産科危機的出血の両側UAEを施行した。多施設共同研究にあたり、平成25年9月1日熊本産科婦人科学会・熊本県産婦人科医会合同緊急周産期医療連絡会議「熊本県における産科危機的出血の現状から連携システム構築の再提言」で、「産科危機的出血に対する子宮動脈塞栓術の現状と課題」を発表し、その後の総合検討で、熊本県における子宮動脈塞栓術の施行可能病院およびその手技内容に対して順位付けを行なった。その結果現状で永久塞栓物質を用いたUAEが可能で、また、24時間放射線科医師が対応できる病院(熊本大学医学部附属病院・熊本日赤病院)への搬送の方法についての手順を決定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1)基礎実験に関してはヘパリンを用いて生体豚で擬似的に出血傾向の状態において両側子宮動脈をGS・NBCA・Embosphereルを用い塞栓後の子宮の組織学的変化および卵巣動脈への逆流を検証ができていない。 2)臨床研究としては臨床症例の継続および熊本県の現状把握および産科危機的出血に対する子宮動脈塞栓術の提言ができ、順調に研究は進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
1)基礎実験はヘパリンを用いて偽妊娠状態の生体豚で擬似的に出血傾向の状態において両側子宮動脈をGS・NBCA・Embosphereルを用い塞栓後の子宮の組織学的変化および卵巣動脈への逆流を検証する。 2)臨床研究は臨床症例の蓄積を行い、多施設共同研究を行なうためのデータベースおよび症例登録システムを作成し、参加医療機関と実施に向けた話し合いを行なう。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
基礎実験前の偽妊娠状態の生体豚作成の予備実験は行なったが、子宮動脈塞栓量の検討(組織学的)に時間を要した。 基礎実験はヘパリンを用いて偽妊娠状態の生体豚で擬似的に出血傾向の状態において両側子宮動脈をGS・NBCA・Embosphereルを用い塞栓後の子宮の組織学的変化および卵巣動脈への逆流の検証実験を行なう。
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Research Products
(7 results)