2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25461905
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
遊佐 顕 群馬大学, 重粒子線医学推進機構, 助教 (40300743)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | モンテカルロシミュレーション / HPC / 並列処理 / tな祖先治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
炭素線治療は優れた線量分布と生物学的効果の特長をもち、効果の高いがん治療法として期待されている。しかしその機序は物理的な側面、生物学的な側面を含めて未解明で単純なモデルを仮定し適用している部分もあり、研究的な立場からも実用的な立場からもその解明が期待されている。 炭素線ビームの物理的特性の空間的な構造は従来のペンシルビーム計算法では比較的単純な近似をおこなってきた。しかし、実際の炭素線ビームは物質と核破砕反応等の相互作用を起こすため、ペンシルビームの空間的構造はより複雑であることが予想される。 また線質についてもそのスペクトル構造や、空間的な構造も現状では平均化した一定の値として仮定して用いられている。解決の手法として物理過程を確率論的に追えるGeant4などのモンテカルロコードの利用が有効である。 平成26年度は高性能計算機を導入し、並列処理計算システムを構築した。また25年度より継続してプログラムの構築を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
25年度より継続して構築しているソースコードについてGeant4のバージョンによる計算結果の違いがでてその検証の必要性がでてきた。特に阻止能の計算に影響している。この件については今後も調査する予定である。
尚、高速演算計算機を導入したものの、計算機を置く部屋の空調が故障し、計算機を稼働できなかった分、研究の進捗が遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度より継続でシステムコードの構築を行う。またGeant4のバージョンのちがいのよるシミュレーション結果について引き続き検証を行う必要がある。
実験的な検証は今回の課題の範疇ではない。実験的な検証を行うために別途課題を申請する予定であるが、そのための実験計画を最終年度で行う予定である。
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