2013 Fiscal Year Annual Research Report
治療法最適化のためのがん分子イメージングと治療効果に関する研究
Project/Area Number |
25461910
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
佐藤 義高 福井大学, 医学部附属病院, 助教 (10464067)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 哲也 福井大学, 高エネルギー研究センター, 助教 (40397287)
塩浦 宏樹 福井大学, 医学部附属病院, 講師 (50235488)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 頭頚部癌 / 放射線化学療法 / Cu-ATSM / 低酸素細胞 / F-FDG PET / 予後予測 / 全生存率 / 無増悪生存期間 |
Research Abstract |
[62Cu]-diacetyl-bis(N4-methylthiosemicarbazone) (62Cu-ATSM) は低酸素イメージング用PET薬剤として知られており、癌の低酸素領域の描出、すなわち放射線治療や化学療法における治療抵抗部位を認識するのに有用である。進行癌患者においてこのような検査は治療前評価として重要であり、治療法選択の指標となるばかりでなく、予後の予測にも役立つ。本研究は進行頭頚部癌患者を対象とし、62Cu-ATSM PETを用いた治療抵抗部位の描出及び従来法による治療効果と治療前のCu-ATSM集積との関連、予後との相関等を明らかにする為に、18F-FDG-PETでの結果と比較しながら検討を進めた。治療前にFDG PETと62Cu-ATSM PETを行い、それぞれのSUVmax、SUVmean、腫瘍筋肉比(TMR)を測定し、18F-FDGと62Cu-ATSMいずれのトレーサーが予後をより的確に反映するかを比較した。それぞれのトレーサーにおいてROC解析で適切なカットオフ値を算定し、集積高値群と低値群の2群に分類した。癌の転移、再発、癌死をエンドポイントとした経過観察を行い、progression-free survival (PFS)のKaplan-Meier曲線をlog-rank検定で解析した。現時点でまだpreliminaryなデータしか得られていないが、62Cu-ATSMのTMRで、閾値を3.2にしたところ、集積高値群では有意にPFSが低く予後不良であるという結果が得られている。一方、SUVmax、SUVmeanおよびFDGの指標において有意差は認めなかった。まだ十分な検討がなされたとは言えないが、治療前の62Cu-ATSMのTMRが、頭頚部癌患者の予後の指標になる可能性が示された。 基礎研究においては、まだ報告に十分なデータが得られていない。
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Research Products
(2 results)