2013 Fiscal Year Research-status Report
超音波照射を用いたフリーラジカルによる創傷治癒及び創感染コントロールの検討
Project/Area Number |
25461960
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
大住 幸司 慶應義塾大学, 医学部, 共同研究員 (30296595)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾原 秀明 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (20276265)
板野 理 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (90265827)
松田 祐子 慶應義塾大学, 医学部, 特任助教 (90534537)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 創傷治癒 / 二酸化チタン / 超音波 |
Research Abstract |
Surgical Site Infection(SSI)は手術における最も多い合併症のひとつである。抗菌剤の選択、投与方法,創管理法などさまざまな工夫がなされることでSSIは減少傾向にはあるが、無菌手術においても発生率をゼロにはできていない現状であり、より良い感染予防法、感染に対する治療法の開発が望まれている。本研究の目的は低侵襲でかつ簡便な二酸化チタン・超音波法を利用したフリーラジカルや免疫賦活作用による殺菌効果と創傷治癒促進効果を用い、創感染、深部感染の治療を目指すとともに、チタンを封入したドレーンを用い、ドレーン刺入部感染の予防法を確立し、感染を伴わない虚血性皮膚潰瘍などの治療への応用も視野に入れそのメカニズムを解明することである。 本年度はマウス創感染モデル作製と、in vitroにおける超音波の条件設定を行った。マウス創感染モデルでは、6週齢BALB/cAnNCrlCrljマウスの背部の皮膚全層を切除し,筋層に大腸菌に2時間浸したバイクリルを3針縫合した。縫合した後,皮膚を閉鎖し大腸菌を繁殖させた。1、3、5、7日目に創のサイズを測定し、治療実験を開始した。in vitroにおける超音波の条件設定では、まず伊藤超短波のUS-710(1MHz)を用いて、二酸化チタンナノ粒子によってフリーラジカルが発生することを確認した。次に1.5 x 108 CFU/mL、3mlを用いて超音波そのもののみでは大腸菌の生存に影響のない超音波の照射条件の探索を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
in vitroでのフリーラジカルの発生を確認し、条件検討を終了した。in vivoにおいてモデルの確立を終了した。治療実験を開始した。
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Strategy for Future Research Activity |
創にエコーゼリーを塗った超音波端子を直接創にあて、超音波を照射する。1、術後創感染(-)TiO2(-)US(-)2、術後創感染(+)TiO2(-)US(-)3、術後創感染(+)TiO2(-)US(+)4、術後創感染(+)TiO2(+)US(-)5、術後創感染(+)TiO2(+)US(+)の5群間で治療効果判定、面積の縮小率を計算する。また創面の大腸菌数を測定する。さらに深部感染モデルの検討を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
治療実験は開始したものの、数がまだ少ない為若干資金の余剰が生じた。 次年度動物実験を多数行うことで使用する予定である。
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