2013 Fiscal Year Research-status Report
トリプルネガティブ乳癌におけるKLF4、Her4経路の解明と治療効果予測の研究
Project/Area Number |
25461975
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
長田 拓哉 富山大学, 大学病院, 講師 (40303242)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小澤 龍彦 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 助教 (10432105)
塚田 一博 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 教授 (90171967)
吉田 徹 富山大学, 大学病院, 助教 (40456364)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 乳癌 / NANOG / KLF4 / CTC / 培養細胞株 |
Research Abstract |
1、 培養細胞を用いたホルモン・抗癌剤に対する薬剤感受性探索システムの確立:1、 乳癌手術で切除した標本より乳癌培養細胞(TNB-111)を分離した。現在継代培養中であり、11代目である。今後、さらに培養を続けて細胞株の樹立を目指す。 2、MicroRNAを用いたKLF4発現・トリプルネガティブ(TN)乳癌細胞の解析:TNB-111細胞を用いた解析を予定している。 3、 Her family(Her1-4)、およびiPS誘導因子(Nanog, KLF4)を用いた乳癌悪性度の検討:これまでの研究から、iPS誘導因子であるNANOGを高発現している乳癌症例は予後不良であり、KLF4を発現している乳癌症例は予後良好である事を明らかにした。今回の検討で、NANOGは乳癌サブタイプと関連のない予後不良因子であるのに対して、KLF4高発現症例はトリプルネガティブ乳癌で有意に予後良好となる事が明らかとなった。今後さらに検討を進め、iPS誘導因子と乳癌悪性度の関係を明らかにしていく予定である。 4、 乳癌患者末梢血液中のCTC同定のための基礎的研究:再発乳癌患者10名より抹消血液を採取し、CTC(circulating tumor cell)捕捉用マイクロ回路にセットして、抹消血液中のCTC同定を行った。その結果、複数の症例で抹消血液中のCTCを同定する事が可能であった。今後、CTC捕捉用マイクロ回路を改良し、より臨床で簡便に利用可能な回路の確立を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1、乳癌培養細胞は1種類が継代培養中であり、microRNAを用いてTN乳癌の増殖メカニズムを解析するためにはさらに研究期間が必要である。 2、iPS誘導因子(NANOG、KLF4)については解析が進んでいる。Her family(Her1-4)についてはこれから研究を行う予定である。 3、CTC捕捉用マイクロ回路を用いた抹消血液中のCTC同定は可能であるが、より簡便に解析を行うため、改良を加える必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
1、乳癌培養細胞の種類を増やす。当施設で確立した培養細胞だけでなく、MCF7やMDA-MB231など、既存の乳癌培養細胞株を用いた解析も行う。 2、Her family(Her1-4)について、今後解析を進める。 3、CTC捕捉用マイクロ回路を改良し、さらに症例数を蓄積して解析を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
昨年度は乳癌培養細胞株の樹立が完成せず、microRNAチップ(400,000円)を用いた研究が次年度へ持ち越された。 microRNAチップを用いてTN乳癌におけるKLF4を介した転移・増殖メカニズムの解明に関する研究を進める。 またCTC補足システムの改良を行い、より臨床で簡便に利用できるシステムの構築を目指す。
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Research Products
(4 results)