2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25461992
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
小野田 尚佳 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30295703)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野田 諭 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20382103)
柏木 伸一郎 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80637017)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 甲状腺癌 / 上皮間葉転換 / nestin / E-cadherin |
Research Abstract |
平成25年度は、同一腫瘍から樹立しEMTのモデルとして有望と考えられた細胞株OCUT-1CとOCUT-1F、および臨床検体でのEMTマーカーの発現を中心に検討した。また、新たな細胞株のクローニングを進めた。 OCUT-1Cの倍加時間は約22時間と、OCUT-1Fの14.5時間に比べて遅かった。浸潤能では、双方に差を認めなかった。Conditioned medium中のG-CSFはOCUT-1Cでは感度以下、OCUT-1Fでは10,000 pg/mlと高濃度に検出。VEGFはOCUT-1Cで1,160 pg/ml、OCUT-1Fで6,160 pg/mlと、両細胞で高濃度に検出。Nestin, VEGF, Her-2, c-kitは、切除標本では発現を認めず、Fironectin, N-Cadherinの組織発現が認められた。細胞株での発現は、手術標本と異なった結果が得られており、再検中である。OCUT-1CとFにはE-Cadherinの発現に大きな差異がみられ、promoter領域の異常メチル化の関与が考えられmethylation specific PCR 法で検討したが、双方ともにE-Cadherin遺伝子の異常メチル化は確認できなかった。 網羅的プロテオーム、メチル化解析のデータを得ることができ、いくつかの蛋白についてOCUT-1CとFの間で明らかな発現量、メチル化状態の差異が認められている。現在解析中。 甲状腺未分化癌の手術標本を用いた免疫組織学的検討から、併存する分化癌部分では有意に高率なE-Cadherinの発現が認められ、Vimentin, Fironectin, N-Cadherin, VEGF, Her-2の発現には差がなかった。 これまでに加え4種の未分化癌細胞を新規にクローニングし、遺伝子変異、染色体分析を終えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
細胞株、臨床検体を用いた検討は、おおむね順調に進捗しており、一部は想定以上に結果が導かれている。臨床検体を用いた検討結果からは、甲状腺未分化癌の新規予後規定分子を確認できた。網羅的解析のデータを得ることができたが、解析に予想以上の時間を必要としている。新規細胞株のクローニングは終了し、基本的性格の解析に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床検体を用いた免疫組織学的検討部分については、論文作成を行っており、平成26年度中に発表ができるものと思われる。細胞株を用いた基礎的研究はほぼ計画通りの進捗状況であるが、DNAの異常メチル化に関する結果は予想と異なったため、今後メチル化に関する検討を省略し、E-Cadherinや癌幹細胞マーカー発現との関連を検討する予定である。また、プロテオーム、エクソームの解析に重点を置く予定である。 さらに新たな細胞株がクローニングできており、それらの基本的性格付けを行い、過去樹立した細胞との比較検討する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
残額が少額であり、実験用消耗品の購入には不足であった。次年度に繰り越して今後の物品費の購入に加算する方が有益に利用できると考えた。 26年度の消耗品の購入に使用。
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Research Products
(15 results)
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[Journal Article] Amplification of the human epidermal growth factor receptor 2 gene in differentiated thyroid cancer correlates with telomere shortening.2013
Author(s)
Sugishita Y, Kammori M, Yamada O, Poon SS, Kobayashi M, Onoda N, Yamazaki K, Fukumori T, Yoshikawa K, Onose H, Ishii S, Yamada E, Yamada T.
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Journal Title
Int J Oncol
Volume: 42
Pages: 1589-1596
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Strategy of operative treatment of hyperparathyroidism using US scan and (99m)Tc-MIBI SPECT/CT.2013
Author(s)
Noda S, Onoda N, Kashiwagi S, Kawajiri H, Takashima T, Ishikawa T, Yoshida A, Higashiyama S, Kawabe J, Imanishi Y, Tahara H, Inaba M, Osawa M, Hirakawa K.
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Journal Title
Endocr J
Volume: 61
Pages: 225-230
Peer Reviewed
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