2014 Fiscal Year Research-status Report
乳がん内における腫瘍細胞の不均一性と転移ニッチの解析
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25461995
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
有馬 好美 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (20309751)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | HER2 |
Outline of Annual Research Achievements |
同一腫瘍内においても組織型の異なるがん細胞が混在し、がんはゲノム的にも組織学的にも多彩であることが知られている。HER2 陽性として分類される乳がん組織には、HER2 陰性のがん細胞も含まれておりHER2発現は均一ではないことが示唆されている。また、トリプルネガティブ乳がんは陰性選別されたサブタイプであるため、多様な性質を持つがん細胞が混在している可能性が高い。多様な細胞を含有するがんは臨床的にも悪性度が高く、がんの不均一性は治療抵抗性のみならず転移能においても重要なカギを握っていると推測されるため、がんの不均一性を前提とした治療法の開発を目指して本研究を行っている。 当該年度においては、HER2発現の不均一性ががん組織の中でどのような役割を果たしているか明らかにする目的で、HER2 陽性細胞と陰性細胞の比較を行った。HER2 発現細胞では、HER2および Aktのリン酸化が亢進していることを確認し、HER2発現とCD24発現が相関することを明らかにした。また、RNA干渉法によりCD24の発現を減少させるとAktのリン酸化が抑制され、さらにCD24の発現を抑制した上でラパチニブ処理を行うと、ラパチニブに対する感受性が亢進することを見出した。これらのことから、CD24がHER2-Aktシグナルをサポートすることで、HER2陽性乳がん細胞の生存に有利にはたらくこと、および、CD24抑制が抗HER2療法の効果を高める可能性が示唆された。これらの成果を論文としてまとめ学術国際誌に発表し、さらに総説を執筆した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
抗HER2療法に対する抵抗性のメカニズムの一つを明らかにすることができ、新たな治療法についても提案できたことから、おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
転移ニッチの違いを明らかにするために、HER2陽性率の異なる乳がん細胞をマウスに移植し、原発巣および転移巣からRNAを採取して次世代シーケンサーを用いてRNA-seq を行った。今後は、得られたデータの解析を行う。また、トリプルネガティブ乳がんの多様性を解析する目的で、マウス乳がん細胞株G-2をマウスに移植し、形成された腫瘍のゲノム解析を行う。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Ink4a/Arf(-/-) and HRAS(G12V) transform mouse mammary cells into triple-negative breast cancer containing tumorigenic CD49f(-) quiescent cells.2014
Author(s)
Kai K, Iwamoto T, Kobayashi T, Arima Y, Takamoto Y, Ohnishi N, Bartholomeusz C, Horii R, Akiyama F, Hortobagyi GN, Pusztai L, Saya H, Ueno NT.
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Journal Title
Oncogene.
Volume: 33(4)
Pages: 440-8.
DOI
Peer Reviewed
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