2014 Fiscal Year Research-status Report
胃切除術における迷走神経温存の消化管運動およびホルモン分泌からみた生理学的評価
Project/Area Number |
25462013
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
持木 彫人 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (80312883)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
緒方 杏一 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (10448897)
横堀 武彦 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60420098)
桑野 博行 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90186560)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 消化管運動 / 迷走神経 / モチリン / グレリン / 胃切除術 |
Outline of Annual Research Achievements |
(研究計画概要) 胃切除術後の機能障害は臓器の欠損症状以外に消化管ホルモンの分泌異常も原因と考えられる。本研究では幽門側胃切除術後のmotilin、ghrelinと迷走神経の関係を動物モデルを用いた慢性実験で確認する。消化管運動測定にはforce transducerを用いて観察し、motilin、ghrelinの測定にはEIA、RIAを用いて測定する。動物モデルはコントロール、幹迷切を伴った胃切除、迷走神経腹腔枝を温存した胃切除モデルを作成して、消化管運動、消化管ホルモン動態を観察する。 (本年度実績) コントロール、幹迷切の胃切除モデルを作成した。コントロールモデルでは胃または十二指腸の空腹期収縮、食後期収縮を確認した。空腹期収縮は90ー100分間隔で出現し、phase IからIIIが確認できた。間隔はヒトやイヌと同様であるが、phase IIは大動物に比べて明瞭ではない。幹迷切の胃切除モデルでは幽門側胃切除術が可能であるが、術後長期的な生存を得られる事ができず、消化管収縮は測定できていない。消化管ホルモンのmotilin、ghrelinの測定では個体が小さく十分な血液量が得られず、現在測定できていない。測定できても経時的な測定は不可能で、1ポイントのみの測定になる可能性がある。消化管ホルモンの効果を確認する代替の方法として、ホルモンの投与またはアンタゴニストの投与によって確認する予定である。また、本年度はスンクスの繁殖に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の開始にあたって、所属施設が変わり、測定装置が4セットから1セット(本科研費で購入)に減少し研究のスピードが遅くなっている。また実験動物であるスンクスが小さく、予定のモデルが作成できていない。また、消化管ホルモンの測定に必要な十分な血液量が確保できないでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
空腹期を測定するためには完全に絶食する必要があったが、スンクスを完全に絶食状態にする事が困難であったが、特殊なゲージを導入し完全な絶食が可能になった。また、スンクス個体の数が少なく、モデルの作成に支障があったが、スンクスの繁殖に今年成功した。 消化管ホルモンの測定には十分な血液量が必要だが、スンクスでは十分な血液量を得る事ができない。よって代替の方法として、motilin、ghrelinのagonist、antagonistを用いて消化管運動の変化を測定し、幽門側胃切除術後の神経系と消化管ホルモンの関係を検討することとした。
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Research Products
(1 results)