2014 Fiscal Year Research-status Report
Warburg効果をターゲットとした新規胃癌薬物療法の基礎的研究
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25462025
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
北島 吉彦 佐賀大学, 医学部, 客員研究員 (30234256)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 淳 佐賀大学, 医学部, 助教 (60404175)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | HIF-1a / グルコース / インスリン / 胃癌 / 低酸素環境 / 活性酸素 / 治療モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、HIF-1a欠失胃癌細胞株KD細胞を用いて、HIF1a欠失+グルコース plus インスリン (GI)が細胞内活性酸素(ROS)の過剰産生を惹起しアポトーシスを誘発することをin vitroにて証明した。さらにKD株のヌードマウス皮下移植腫瘍(生理的腫瘍内低酸素状況)においてもGI投与が著明な腫瘍縮小効果をもたらすことを証明し、複数学会にて発表した(第73回日本癌学会2014、第2回がんと代謝研究会2014)。以上の結果は現在、欧米の一流誌に投稿中である。また、上記成果をさらに発展すべく、HIF-1aKD株に匹敵するHIF-1a阻害剤YC-1を17種類のHIF-1a阻害剤より選出することに成功した。KD株の親株である58As9細胞株を用いて、in vitro低酸素環境下において、GI添加によるYC-1の58As9に対するアポトーシス誘導効果も確認した。今後は、ヌードマウス皮下腫瘍モデルを用いてYC-1+GI療法の有効性を解析・検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度において論文作成を達成できたこと。さらには研究目的に合致したHIF-1a阻害剤の選出に成功したこと。
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Strategy for Future Research Activity |
HIF-1a阻害剤YC-1+GIのin vitroにおけるアポトーシス誘導効果を、caspase3, cytochrome c発現解析にて確固たるものとする。ヌードマウス皮下腫瘍モデルにおいて、投与するYC-1,GIの至適濃度を綿密に決定し、抗腫瘍効果のみで副作用が見られないYC-1+GI療法モデルを確立し、2報目の論文作成を目標にしたい。
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