2013 Fiscal Year Research-status Report
生体消化管吻合における新規縫合糸の安全性と有効性に関する実験的研究
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25462040
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
李 相雄 大阪医科大学, 医学部, 講師 (40368080)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内山 和久 大阪医科大学, 医学部, 教授 (80232867)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 内視鏡下手術 / 新規縫合糸 / 消化管縫合 / 胃癌 / 胃切除術 / 体腔内再建 / 消化管再建 |
Research Abstract |
当初計画通りに実験動物を用いた耐圧試験まではすでに行った。今後は、①吻合部の生化学的癒合程度を生化学的に検討するためにcollagenの一構成成分であるhydroxyproline量を測定する。さらに、②吻合部腸管を採取する前に消化管吻合部の周囲臓器との癒着程度の検討を行う。続いて、③吻合部の血管新生を形態学的に検討するために、微細血管造影を行う。吻合部における微細血管網の認められない部分をavascular area、吻合部を新生血管が貫通する部分をcross circulationとし、新生血管増生の有無を観察する。また、④実体顕微鏡にて血管像の立体観察を行う。最後に、⑤微細血管造影後のメチルメタクリレート樹脂包埋標本より薄切切片を作製し、吻合部および縫合材料を観察する。吻合部の炎症の程度は、好中球の浸潤の程度を採点法にて計量してその平均値で検討する。 これら基礎実験と並行して、臨床応用も進めている。新規縫合糸 barbed sutureの上部消化管縫合の安全性に関する単施設前向き試験の症例集積を既に終えており、現在、論文執筆中にある。上記の基礎研究ならびに臨床研究に併せて、予定登録140人の胃癌根治切除症例を対象に、新規縫合糸を用いて消化管再建を行った腹腔鏡下胃切除症例と開腹胃切除症例の術前・術後3、7、30、90日目の体組成を始めとする各種パラメータを測定しており、症例集積中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
臨床業務の負担が大きく、基礎実験を定期的に行うことができない。一方で、臨床実験は確実にデータの蓄積が得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床業務を抑え、できるだけ基礎実験に従事し、手技を安定させる。また、新規大学院生に実験手技を指導し、本研究に協力してもらう。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
臨床データの集積は順調に進んでいるが、臨床業務の負担が大きいために基礎研究の進捗が予定より遅れており、実験に必要な備品を購入していない。このために次年度繰越しが発生した。 当初計画通りに実験動物を用いた耐圧試験まではすでに行った。今後は、①吻合部の生化学的癒合程度を生化学的に検討するためにcollagenの一構成成分であるhydroxyproline量を測定する。さらに、②吻合部腸管を採取する前に消化管吻合部の周囲臓器との癒着程度の検討を行う。続いて、③吻合部の血管新生を形態学的に検討するために、微細血管造影を行う。吻合部における微細血管網の認められない部分をavascular area、吻合部を新生血管が貫通する部分をcross circulationとし、新生血管増生の有無を観察する。また、④実体顕微鏡にて血管像の立体観察を行う。最後に、⑤微細血管造影後のメチルメタクリレート樹脂包埋標本より薄切切片を作製し、吻合部および縫合材料を観察する。吻合部の炎症の程度は、好中球の浸潤の程度を採点法にて計量してその平均値で検討する。臨床研究に関しては、必要な備品はすでに購入しており当面は予定していない。
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