2013 Fiscal Year Research-status Report
ホルター心電図による細動波(f波)周波数解析を指標とした心房細動手術の構築
Project/Area Number |
25462133
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
深原 一晃 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 准教授 (40343181)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芳村 直樹 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 教授 (20401804)
名倉 里織 富山大学, 大学病院, 助教 (90401843)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 心房細動 / 手術 / 周波数解析 / ホルター心電図 |
Research Abstract |
本研究の目的は、心房細動の外科的治療に際して、術前にホルター心電図から得られた心房細動の細動波(f波)の周波数を継時的に解析することにより、心房細動の起源となる標的と基質を想定し、これをガイドとして機序に応じた合理的な心房細動手術法を構築することであるが、初年度では12誘導ホルター心電図および高感度サンプリングホルター心電図から細動波(f波)周波数解析を行い、その解析結果の集積から、個々の症例において心房切開、電気的隔離線の至適部位を検討することとした。 研究を開始したところ、一般的に用いられているホルター心電図の解析では、右房からの電位による周波数解析は可能であったが、左房を起源とする細動波を的確にとらえることができなかった。データに多くのばらつきがでて、そのため心房細動の起源となる標的と基質を想定することが難しく、手術部位の決定にまでは至らなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
通常臨床で用いられているホルター心電図に加え、高感度サンプリングホルター心電図も用いたが、それでも解析耐えうる十分な細動波をとらえることができなかった。周波数解析に必要な正確な電位をとることができるホルター心電図の改良が必要と思われ、現在修正点を見つけ正確な電位採取と解析の改良を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は解析に必要な細動波をいかに正確に採取できるかが、研究の成否を分けるため、電位採取の工夫(手術、検査に用いる経食道超音波装置のプローベで電位を採取できるよう改良するなど)を考えている。また、それに伴い周波数を解析する装置自体も改良が必要と思われ、経食道超音波装置の開発を行っている企業に改良を指示し、可能かどうか協議を進めてゆく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費では現在フクダ電子と新しいホルター心電図とそのプログラムを独自に開発中であり、いまだ納入されておらず、補助金の執行に至っていない状況である。完成にはもう少し時間を要するが、次年度には使用可能と思われる。 新しいホルター心電図および解析ソフトの開発に今年度の繰越金を用いる予定となっている。
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