2015 Fiscal Year Annual Research Report
三次元位相コントラストシネMRIを用いた血流動態解析による弁置換術後評価法の開発
Project/Area Number |
25462148
|
Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
中野 清治 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (10138919)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小寺 孝治郎 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (20234792) [Withdrawn]
佐藤 敦彦 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (30622683)
町田 治彦 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (70439834)
浅野 竜太 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (80445684)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 血流動態解析 / 定量的流体解析 / 三次元位相コントラストシネ法 / MRI / 大動脈弁 |
Outline of Annual Research Achievements |
人工弁における圧較差は、弁周囲に生じる乱流によるエネルギー損失が本質であり、定量的に解析する必要がある。これまでのMRI対応型血流計測用心臓動態ファントムの開発経験と流体解析ソフトの開発経験を駆使すれば、臨床応用が可能となる。個々の症例において、大動脈弁置換術後に生じる乱流の状態を定量的ならびに可視的に評価することにより、より質の高い手術法を確立する。 今年度は、昨年度に引き続き、三次元位相コントラストシネ法で得られる大動脈弁前後の血流速経時的三次元画像を基に、高精度血流動態解析ソフトの制作と改良を行い、また、MRI撮影条件の最適化を確立した。さらに、大動脈弁置換術後症例を模擬したMRI対応型ファントムの開発、改良も進めた。 東京女子医科大学倫理委員会からの承認も取得。これまでに大動脈弁置換術を実施した患者へ十分なインフォームド・コンセントを行い、本研究およびMRI検査への参加協力を依頼した。MRI検査自体は非侵襲的であるが、研究参加者に対し不利益が生じないような対策を十分に講じている。約70名の大動脈弁置換術後の症例から、本研究への参加承諾を得られ、MRI検査を実施することが出来た。これらのMRI検査で得られたデータに対して、高精度血流動態解析ソフトを用いた解析を開始した。心臓超音波検査から得られるデータと比較することで、同ソフトの臨床評価ならびに有用性を検討する。そのうえで、今後、臨床応用への発展の可能性を示す。
|