2013 Fiscal Year Research-status Report
右室流出路再建に用いるePTFE弁の弁開閉メカニズムの基礎研究
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25462151
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Research Institution | Kanto Gakuin University |
Principal Investigator |
阿久津 敏乃介 関東学院大学, 理工学部, 教授 (90231852)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 右室流出路再建 / 流体解析、PIV法 / PIV法 |
Research Abstract |
本研究の目的は、小児における右室流出路再建時に良好な結果を示している京都府立大学山岸正明教授らのbulging sinusを有するePTFE弁のメカニズム解明に関する基礎研究で、ePTFE弁内の流れ場の変化、特に弁葉形状変化およびbulging sinus形状寸法変化に伴う流れ場への影響が、弁開閉に与える影響を弁の開口面積の時系列的変化の比較により実験的に検証し、さら、この結果を踏まえ膨らみ形状の最適化をすることにある。このため、真の時間的変化の解析が可能なDynamic PIV装置により、時間的変化が生ずる流れ場の詳細な検討を用い、ePTFE弁内の流れ場、特に弁葉形状の違い、bulging sinus形状寸法変化が、弁開閉に与える影響を、形状の類似をした大動脈部を用い第一段階の実験的研究を行い、さらに計画した解析法の確立を目指した。 この結果、模擬大動脈を用いた結果によれば、弁開口面積の変化に対する膨らみの重要性と、その最適寸法を推察することができ、さらにDynamic PIV法を用いた流れ場の解析により、弁葉先端から生じる渦の役割が弁開閉に重要であることが示され、さらに弁葉形状変化の影響まで観察することができ、解析法の確立がなされたと同時に当初計画以上の成果を得られ、次年度以降に実施予定の肺動脈を模擬したモデルと循環系による実験的研究の方向性が確立されたものと思われる。 初年度に得られた結果は、業績リストにあるように、関東学院大学理工/建築・環境学会研究報告、第51回日本人工臓器学会大会/第5回国際人工臓器学術大会、ヨーロッパ人工臓器学会(The XL Congress of the ESAO , Glasgow, Scotland)およびThe 15th International Conference on Biomedical Engineering (ICBME2013, Singapore)にて発表された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初計画した、平成25年度の研究実施計画では、形状の類似した大動脈を用い、実験および解析法の確立を目指したが、研究発表にある通り、模擬大動脈を用いた結果は、膨らみの重要性と、その最適寸法を推察することができ、さらに弁葉の影響まで観察することができ、当初計画以上の成果を得られたから。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り、平成26年度には、実寸で膨らみ部の割合を変化させたePTFE弁を用い、真の時間的変化の解析が可能なDynamic PIV装置により、時間的変化が生ずる流れ場の詳細な検討から、ePTFE弁内の流れ場、bulging sinus形状が、弁開閉に与える影響を実験的に検証する。さらに平成27年度には、弁葉形状の影響を実験的に検証し、さらに、一連の実験的検証により、ePTFE弁内の流れ場、特に弁葉形状、bulging sinus形状が、弁開閉に与える影響について、得られた結果をまとめ、成果の発表を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費および旅費が、当初計画より多目の支出となったが、人件費、その他で控えめにした結果、若干の残高が生じたが、今年度控えた人件費、その他の項目で使用する予定である。 人件費、その他の項目で使用する予定。
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Research Products
(9 results)
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[Presentation] Design of a Right Ventricular Simulator for the Evaluation of Artificial Pulmonary2013
Author(s)
Y. Tsuboko, S. Matsuo, Y. Shiraishi, H. Miura, A. Yamada1, M.O. Hashem, T. Ito1, K. Sano1, Y., Taira1, T. Akutsu, Z. Feng6, M. Umezu, M. Yamagishi8, Y. Saiki, and T. Yambe
Organizer
The 15th International Conference on Biomedical Engineering
Place of Presentation
Singapore
Year and Date
20131204-20131207
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[Presentation] Hemodynamic Effect of an Atrial Contraction on Pulmonary Valve Functions in the Right Ventricular Simulator2013
Author(s)
Yusuke Tsuboko, Yasuyuki Shiraishi, Satoshi Matsuo, Hidekatsu Miura, Akihiro Yamada, Takuya Shiga, Mohamed Omran Hashem, Takuya Ito, Kyosuke Sano, Yasunori Taira, Toshinosuke Akutsu, Zhonggang Feng, Mitsuo Umezu, Masaaki Yamagishi, Yoshikatsu Saiki, Tomoyuki Yambe
Organizer
第51回日本人工臓器学会大会/第5回国際人工臓器学術大会
Place of Presentation
Yokohama
Year and Date
20130927-20130929
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