2015 Fiscal Year Research-status Report
PPAR-gamma活性化による新たな肺癌分子標的療法の開発
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25462175
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
井上 匡美 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10379232)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南 正人 大阪大学, 医学部附属病院, 准教授 (10240847)
奥村 明之進 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40252647)
澤端 章好 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50403184) [Withdrawn]
舟木 壮一郎 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50464251)
中桐 伴行 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (70528710)
新谷 康 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90572983)
川村 知裕 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30528675)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 上皮間葉移行 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺癌細胞株を用いたin vitroにおいてPPARγとNrf2を制御することにより上皮間葉移行を抑制できる可能性があるという仮説に基づき.以下の研究を行った.肺癌細胞株として,A549とH358の2種類の肺腺癌を,PPARγagonistとしてPioglitazoneとRosiglitazoneの2種類を,Nrf2活性化剤として新たにtBHQを用いた.上皮間葉移行誘導にはTGFβと線維芽細胞を利用しPPARγantagonistにはGW9662を使用した.まず,TGFβ刺激による実験系で,A549では位相差顕微鏡による形態分析でPioglitazoneとRosiglitazoneによる上皮間葉移行抑制は観察されずtBHQによる抑制も認められなかった.しかしH358ではPioglitazoneとRosiglitazoneによる上皮間葉移行抑制は観察されなかったが,tBHQでわずかに抑制が認められた.定量的RT-PCRによる解析でもN-カドヘリンの上昇抑制を確認したが,Western blottingでは明らかなN-カドヘリン蛋白の抑制は確認されなかった.次いで線維芽細胞による実験系において,定量的RT-PCRによる解析で,A549はtBHQとRosiglitazonによりN-カドヘリン発現が抑制された.以上の結果から,上皮間葉移行に対するPPARγagonistとNrf2活性化剤の効果はin vitroの系において確定的なものではない.今後,他の細胞株でも検証を行う必要があるとともに,適切な線維芽細胞による刺激を再検討する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究施設の異動に伴い,進捗状況が遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
安定した上皮間葉移行をin vitroで確立し,細胞株の種類とPPARγagonistの種類を増やして再現性を確認する必要がある.
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Causes of Carryover |
研究施設の異動に伴い研究進捗に遅延が生じたため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は最終年度であり,研究に使用する消耗品と学会発表などの経費を支出する予定である
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Research Products
(2 results)